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こんにちは。

97条1項は、到達主義の原則を表したものです。
526条1項は、到達主義の原則を「修正して」、発信主義を表したものです。

契約は、申込み(の意思表示)に対して、相手方が承諾(の意思表示を)した時に成立します。
到達主義の原則を貫けば、承諾の意思表示が申込みした者に到達しなければ、その効力が生じ
ません。

民法の条文は、今ほど通信手段が発達していない時代に作られたものなので、隔地者間のやり取りに
時間を要していたわけです。例えば、沖縄から北海道宛に、モノの製作を依頼した場合、承諾者側が
郵便ポストに承諾の手紙を投函すれば、モノの製作にかかれるわけです。これが、到達主義を貫けば
沖縄に手紙が到達しないと契約が成立しないことになり、製作の準備に着手する時間が大幅に遅れます。
なので、526条1項のような修正規定は、必要だったんです。

通信手段が発達した現代においては、意思表示は、発信した瞬間に到達します。郵便でも数日ですね。
なので来年から施行の改正民法では、発信主義を規定した526条1項が削除されます。到達主義で統一
されます。

今年の行政書士試験は、出る出ないは置いといて、現行条文が出題対象です。


参考になった:3

lunlu 2019-09-21 13:02:06

わかりやすいご回答ありがとうございました。

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pione012  2019-09-23 14:03:11



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