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「被保険者の死亡」は短期要件です。

まず、そこは押さえていますか?

法58条1項1号
被保険者(失踪の宣告を受けた被保険者であった者であつて、行方不明となった当時被保険者であったものを含む。)が、死亡したとき。

上記のように、第一義の要件として、被保険者の死亡は遺族厚生年金の支給要件(短期要件)に該当します。

ですのでこの問題は正の肢になり得ます。



ここで、保険料納付要件を満たすかどうかを考えるべきかどうかは、その問題の性格によります。

この問題は保険料納付要件を考えずに作問されている、と、いうか、「障害等級1級または2級に該当する障害厚生年金の受給者を除く」とあることからして、むしろ、受験生が保険料納付要件を気にして「誤」と考えてしまう事を作問者は期待しているのかも知れません。

「障害等級1級または2級に該当する障害厚生年金の受給者を除く」は、お刺身に付いている大根を刻んだ「けん」みたいなもので、あってもなくても本来は正誤に影響しません。ただ、これを書いておけば自然に保険料納付要件が気になり、少しだけ解きにくくなりますから、その意味で影響があります。

この問題は保険料納付要件を満たすかどうかが明らかではないので、その意味では完全な正の肢ではないのですが、だからといって、保険料納付要件を満たしていない、と考えるべき要素もどこにもありませんよね?

短期要件を満たさないから誤、とも言い切れないでしょう?

どちらの要素が重いか?と考えるなら、保険料納付要件を満たさないとする要素は無いのだから、単に「被保険者の死亡」とある部分を重く見て、短期要件は満たすと考えるのが自然ではないですか?

つまり、この肢は、ややグレーな正の肢なのです。

そして、このH23-1の問題は他の4肢が明らかな誤りでした。このため、A肢が正の肢として取り扱われました。



この点は、過去問を解く上でとても重要です。

5者択一は「より正しい肢、より誤っている肢」を選ぶ試験です。

その意味で、この問題は「いい問題」だと思います。あくまで択一式試験のメインは5者からの相対的択一なのです。

一問一答で疑義がある場合は、他の4肢と見比べて相対的に判断する必要があります。



なお、今年の8月の改正により、老齢厚生年金の受給資格期間が10年に短縮されたため、「老齢厚生年金の受給資格を満たしている」だけではそれが25年あるかどうか分からないので長期要件を満たしているかどうかが分かりません。つまりこの問題は、設問の改題が必要な問題です。

そこには気づきましたか?

社労士試験は改正が多いので、是非とも最新の問題集を使用すべきであると思います。特に、学習レベルが、今回のような疑問を自力で解決できないレベルであるなら、なおさらのように思います。

参考になった:3

poo_zzzzz 2017-12-11 07:04:25

回答ありがとうございます。

>「被保険者の死亡」は短期要件です。
>まず、そこは押さえていますか?
そこは大丈夫です。

ただ私のテキストを見ると
①被保険者の死亡
②(一部略)初診日から起算して5年を経過する前に死亡
③1級2級に該当する障害の障害年金受給者が死亡したとき
④老齢厚生年金の受給者または老齢厚生年金の受給資格期間を満たした者が死亡したとき

とあり、①~③が短期要件、④が長期要件とありました。

この問題では④に当てはまると思いましたが違うのでしょうか?

ちなみに、使っている問題集は 他の選択肢はのっていません。
他の過去問と混ぜてあるというか、ひとつだけ抜粋してある問題集なので・・・。
(とはいえ問題を素直に読めば納付要件まで尋ねていないので、そこまで考えなくてもいいことまではわかります)
そもそも、③、④に当てはまる人であれば納付要件は問われませんし・・・。

改正で10年になっている点については改正表を送ってもらってるので知っていましたが
最新の要点集で確認して、老齢→10年、遺族厚生年金の受給要件→25年以上であるものに限る
と書いてあるので、2つの法律の間にズレがあることには指摘されて気付きました。ありがとうございます。

最新の問題集はまだフォーサイトが送ってこないので使えません、残念なことに。
新しい3000円近くのものを買うのも勿体ないので中古で代用しています。
最新のものが来ましたらまた頑張りたいと思います。

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yamosuke  2017-12-13 04:32:43

なるほど・・・
どうやら、日本語の問題ですねぇ。
それとも単なる読み落としかな?

「老齢厚生年金の受給資格を満たしている被保険者(障害等級1級または2級に該当する障害厚生年金の受給者を除く)が死亡した」

上記の問題文からは、
・ 老齢厚生年金の受給資格を満たしている者が死亡した
・ 被保険者が死亡した
・ 障害等級1級または2級に該当する障害厚生年金の受給者ではない者が死亡した
の、3つの要素が読み取れます。

問題文の「老齢厚生年金の受給資格を満たしている被保険者」という文言は、「老齢厚生年金の受給資格を満たしている者」と「被保険者」の、2つの要素を持っているでしょう?

「老齢厚生年金の受給資格を満たしている者の死亡」であると同時に「被保険者の死亡」でもあるのですから、お書きになっている①と④を共に満たし、短期要件にも、長期要件にも該当します。

しかし、どうやらあなたには、「老齢厚生年金の受給資格を満たしている者」の、1つの要素しか見えていないようです。

読み落としにせよ、日本語の問題にせよ、あなたの疑問の原因はそこにあります。



そして、この①の「被保険者の死亡」を考える場合に、保険料納付要件まで考慮する必要があるかどうかが「グレーな肢」への対策の話になります。

この肢の場合は題意から保険料納付要件までは考える必要は薄く、グレーの度合いは薄い上に、なにより他の4肢が明かな誤であるために、この肢は正になります。



なお、あなたが一問一答式の問題集を使っている事は、私も考えて回答を書いています。いまの問題集はほとんどそうですからね。

しかし、あなたが受けるのは国家試験です。試験の内容を私たちがどうこうできるものではありません。

その試験の一部である択一式は5肢択一で、組み合わせ問題や個数問題はありますが、正しいものを一つか、間違っているものを一つ選ぶ形式が今でも主流です。

その場合正にしろ、誤にしろ、相当な率でグレーな肢が含まれているのは「事実」です。これを避けて通る事はできません。

で、あるなら、択一式の過去問に疑義が生じ、それを解決したいなら、あなたはなんとかして、その問題が出題された当時の5肢の状態を知らなければなりません。そうでなければ適切な正誤判断が理解できませんからね。

もちろん、満点が要求される試験ではありませんから、そういった疑問をスルーするのはかまいません。

しかし、もし、グレーな肢の正誤がどのように評価されるかという疑問を解消したいなら、他の4肢を知らなければどうにもならないのです。

他の4肢は、一問一答式の問題集にも出題年と問番号があるはずですからやる気があれば調べられます。また、ネット検索で、過去の5肢択一の状態の問題も確認できます。

これは、あなたが一問一答式の問題集を使っていたとしても、「疑問を解消したいなら、あなたご自身でやらなければならない事」なのです。



何度も言いますが、そういった疑問をスルーするのはかまいません。あなたがその必要性を感じるかどうかと、あなたにそれをやる気があるかどうかだけの問題だと思います。

ただ、模擬試験等や本試験で解くのは5肢択一ですから、嫌でも「グレーな肢をどう考えるか」の問題にはぶつかります。そのことは知っておいてください。

参考になった:1

poo_zzzzz 2017-12-13 14:49:52

>「老齢厚生年金の受給資格を満たしている者」と「被保険者」の、2つの要素を持っている
納得しました。ありがとうございます。

ちなみに使っているのは一問一答式ではなく、五肢択一ですが、過去問がバラバラに組み込まれているタイプです。

>グレーな肢の正誤がどのように評価されるかという疑問を解消したいなら、他の4肢を知らなければどうにもならないのです
そうですね。ネットで検索して出てくると思うので調べてみますね。調べる必要性はあると思うので。

ていねいにありがとうございました。

投稿内容を修正

yamosuke  2017-12-13 23:51:33

納得できて良かったです。

しかし、私は最初の回答で「上記のように、第一義の要件として、被保険者の死亡は遺族厚生年金の支給要件(短期要件)に該当します。」「ですのでこの問題は正の肢になり得ます。」と、書いています。

これをお読みになってなお、ご自身の問題文の読み間違えにお気付きにならないのは、受験対策的に今後大きな課題を残すかも知れません。

たまたまかも知れません。

しかし、私は過去に10年間大手予備校の講師をしていて、この種の読み違えをされる方は、多くの場合、文章の読み方自体に問題がある事を経験しています。

たまたまであれば失礼をお詫びしますが、もし、ご自身に、思い当たる節があるなら、問題文を読む時に、適切に分解して論理的に読む工夫を、意識してされる必要があると思います。

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poo_zzzzz 2017-12-14 08:57:37



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