学生の納付特例は、4月から翌年3月までの年度間を原則的な対象期間として免除します。
これは「学生」という状態が、年度を単位として継続することが多い現実からきています。
このため、特例対象となる年度の初月である、4月の属する年の、前年の所得を基準とする、という考え方のようです。

「所得の確認ができないではないか？」ということですが、学生の場合、
・特例の対象となる所得の上限が高い
・世帯や配偶者の所得が関係しない
ことから、基本的に申請書を信用して審査するようです。

なお、最近、所得情報の活用が拡大したため、所得の確認は原則市町村が行い、学生の納付特例だけではなく、申請免除等の場合も所得に関する添付書類は原則的に省略できます。



また、「4月に前年の所得が確定していない」ことはないですよ。
確定申告期限は3月半ばですから、所得はそれまでに明示で確定します。。
ただ、市区町村がそれを把握できず、申請者自身も証明書類を取ることができないだけです。

また、明示で確定しているかどうか、把握できるかどうかを除いて考えれば、結果としての「所得」はあくまで1月から12月の1年のものです。
ですから、理論上は1月から12月までのすべての月の免除や特例の適用を、前年1年間の所得で決めても良いのです。
しかしそれでは、申請時にその適否が確認できず、行った決定に対して、後日の取り消しや適用範囲の変更が頻出してしまいます。

つまり、お尋ねの件は、制度の運用の問題であり、本質ではありません。
月々の免除について、所得の確認を即時に厳格にする必要があれば、6月以降にならないと前年の所得は把握しづらいですから、制度もそれに合わせて運用することになりますが、原則1年度間の適用であって、かつ所得の問題が起きる可能性が低いのであれば、別の運用でも良い、ということではないでしょうか？

参考になった：4人

poo_zzzzz　2020-02-21 12:53:37

大変分かりやすい説明をして頂きありがとうございます。

学生は4月から翌年3月の1年度を免除対象期間としているのですね。4月の属する年の前年の所得を基準とする、という考え方のため、1月から3月までの月分の保険料については、前々年の所得とするのですね。制度の運用に縛られて本質が理解できていませんでした。

受験とは関係のない細かい所にまでお答え頂き感謝します。
ありがとうございました。

投稿内容を修正

b000142　　2020-02-21 13:30:06

コメントありがとうございます。

「受験とは関係がない」のコメントで気づいたのですが、最初のご質問の「所得はまだ確定していないので」の部分は、そもそも「受験とは関係がない」部分です。

学習していて違和感がある、あるいは理由が分からない部分は、記憶が定着しにくいので、テキストや講師は、受験される方の記憶の促進を促すために、受験とは関係なくてもこういうことを書き、または言います。

こういった部分は、受験される方の記憶の定着に役立ちさえすればそれで用は済むので、その内容が合っていても間違っていてもかまわない部分です。

「制度の運用に縛られて本質が理解できていませんでした」と書いていただいていますが、それ以前のこととして、そういった、記憶の定着のための余談である部分に振り回されるのは、受験対策に絞れば本末転倒です。

私自身、こういった、受験と直接関係がない「なぜ？」の部分が大好きで、受験生時代に、受験に必要な範囲をはるかに超えて多くの労力と時間を割いたので人のことは言えないのですが、受験対策としては、少し考えて解らなければ、合格まで封印するのが良いと思います。

「これ、なぜだろ？」といった例外に対する疑問も、理解とは別に記憶のきっかけになりますからね（笑）

投稿内容を修正

参考になった：4人

poo_zzzzz　2020-02-22 11:03:23