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労災保険法/支給停止
aokisan 2020-05-25 16:12:25
国民年金法の20歳前傷病による障害基礎年金の問題を解いていてひっかかりました。
20歳前傷病による障害基礎年金は、労働者災害補償保険法の年金給付の全額が支給停止されているときは支給停止されない、とあります。
この「全額が支給停止されるとき」として想定されるのは、
①第三者行為災害で、第三者から損害賠償が先に行われた場合
②事業主からの民事損害賠償が先に行われた場合
の2点であっていますか?
全額支給停止となる時が他に見つけられず、けれどもこの2点も労災保険法学習時には支給停止と認識していなかったため確認させていただきたく、質問させていただきました。
よろしくお願いします。
H25国年7Bですか?
過去問の場合は、出題年、科目、問番号、肢記号を書くようにお願いします。
①②共に労災保険の給付の全額支給停止はあり得ます。
ただ、②に関しては、障害基礎年金の現実の取り扱いがどうなるのか、今の私には分かりません。
①も②も、端的に言えば第三者行為災害です。
ならば、なぜ②が特別扱いかというと、事業主に不法行為があって業務上災害について民事損害賠償責任を負う場合、同時に事業主は労働基準法上の災害補償責任も負うからです。
事業主に不法行為があって損害を報償した場合、民事損害賠償義務者が同時に労働基準法による災害補償の義務者(労災保険の費用負担者)なのですから、この金銭は、民事損害賠償と、労働基準法による補償の2重の意味を持ちます。
補償の理由が2つあるからと言って、1つの損害に対する補償金額が変わるわけではないですからね。
そうすると、それによって労災保険の保険給付が全額支給停止された場合に、法36条の2第2項ただし書きにより、労災保険法の給付が全額支給停止でも20歳前傷病の障害基礎年金の支給停止は解除されない可能性が考えられます。
このあたりの判断の基準が分からないので、②と障害基礎年金の関係についてはお答えするのが難しいです。
参考になった:2人
poo_zzzzz 2020-05-25 17:17:17
poo_zzzzz様
早速のご回答ありがとうございました。
記載不備申し訳ございませんでした。
出題はH25-7 2つ目の選択肢です。
解説に「労災法による年金たる給付を受けることができるときは、20歳前傷病による障害基礎年金は支給停止されるが、その全額が支給停止されているときは、20歳前傷病による障害基礎年金は支給停止されない」
とあり、
「前払い一時金がらみ以外で全額が支給停止されるときって、どういうケースだったっけ?」と思い、
調べたものの①②しか見つけられなかったのです。
改めての質問になりますが、全額が支給停止となるケース、①②以外にもありますでしょうか。
また、①②の場合の詳しいご説明をありがとうございました。
テキストに法36条の2第2項ただし書きが条文として載っていないのですが、普通の文章として「支給の停止理由が、労働基準法の規定による障害補償又は遺族補償が行われることによるものであるときは、本来の規定通り支給を停止する」という記載があります。
これが、法36条の2第2項ただし書きでしょうか。
そうであると、挙げさせていただいた選択肢は「そうではないときもある」選択肢になるような、、、
申し訳ありませんが、ご解説をお願いします。
aokisan 2020-05-25 21:55:38
(1) それ以外の支給停止は、遺族補償年金の若年支給停止、とかね。
この20歳前傷病の場合の独自の支給停止は、旧法時代の「他の公的年金が受けられるときは防貧目的が果たされるから福祉年金は支給しない」という部分がルーツです。
労災の年金給付の支給事由は問いません。
あなたが書いておられる例外にも「遺族補償」の文言があるでしょう?
対象が労災だけではなく、恩給もあることですし、20歳前傷病の障害基礎年金と絡めて「何があるのか?」を考えることに受験対策的な意味はないように思われます。
(2) そうですね。例外はあります。
例外があっても正として扱われる場合はあり、これは「そういう試験」ですから致し方がありません。
この問7は組合わせ問題でした(Bではなくてイですね)から難しいですが、個数問題ではないですから、相対的に正しいものを2つ選ぶしかありません。
ちなみに前払一時金による支給停止の場合も、労災の年金給付が全額支給停止であっても、20歳前傷病の障害基礎年金は支給停止になります。
参考になった:3人
poo_zzzzz 2020-05-26 01:09:26
poo_zzzzz様
すっきり納得できました。
はじめ、問題に労災保険法による年金給付の全額支給停止とあったので、前払い一時金や労基法による補償を受けるケースを思い浮かべ、20歳前傷病による障害基礎年金は支給停止されると判断しました。
けれども解答と違っていて、ほかのケースを調べました。
そして見つかったのが第三者行為災害の場合だったのですが、損害賠償という形で防貧目的は達せられるのに、なぜ20歳前傷病による障害基礎年金が出るのだろうという新たな疑問が生じました。
この点、今回教えていただいた、旧法時代に「他の公的年金が受けられるとき」というのがあったとのことで、解決いたしました。
⑵につき、そうですよね。
ともあれ、他の選択肢の一つが判断できず、絞りきれませんでした。
知識を広げ、解答センスを磨く努力をしたいと思います。
ありがとうございました。
aokisan 2020-05-26 12:44:17