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https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/izoku/jukyu/20140421-20.html

上記URLに書かれているとおりです。
そこには「遺族年金を受ける権利がある18歳到達年度の末日(3月31日)までの子が障害等級の1級または2級に該当する障害の状態になったときは」と、ありますね。



子の年齢や障害を理由とした受給権の消滅(失権)は、以下の通りです。(法40条3項)
二 18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。
三 障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるときを除く。
四 20歳に達したとき。

以上を読めば、「18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき」に「障害の状態にあれば」失権しないことが分かります。(二号)
「18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了」までであれば障害の状態になった時期は問いません。
「18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき」後に障害の状態でなくなれば失権です。(三号)



ここ、労災とは異なります。
労災は法16条の2に「労働者の死亡の当時次の各号に掲げる要件に該当した場合に限るものとする」という記述があり、その後に「(年齢要件を定める)前3号の要件に該当しない夫、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹については、厚生労働省令で定める障害の状態にあること」とあります。

つまり、遺族(補償)年金の受給権者の子の場合、労働者の死亡の当時障害の状態になければ、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間に障害の状態になっても、「18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき」に失権です。

この障害の状態は、引き続いていることが要求される(法16条の4第1項5号かっこ書き)ため、労働者の死亡の当時障害の状態にあった者が、その後障害の状態ではなくなり、その後再び障害の状態になって、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したときに障害の状態であっても失権です。



また、遺族基礎年金に限らず、遺族の年金の受給権の発生は、原則的に被保険者等の死亡時だけです。
胎児である子の例外と、労災の転給を除き、死亡後に新たに受給権者が生じることは原則としてありません。
労災の転給の場合も、受給資格は労働者の死亡時に決まります。
子については、「18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき」に失権すれば、再び同一の事由で受給権が生じることはありません。



今後の学習上のヒントとして、「入口」の要件と、「出口」の要件は、切り分けることです。
年金の受給権に限りません。被保険者資格の得喪も同じです。

「出口」の要件に該当しなくても、「入口」の要件を満たさなければ、権利や資格は発生しません。
「入口」の要件を満たして権利や資格を得てしまえば、「出口」の要件を満たさない限り、権利や資格は失いません。

例えば「年齢」に目を奪われて、「入口の要件」と「出口の要件」を切り分けて考えないと、混乱します。

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poo_zzzzz 2020-07-25 22:20:27

ありがとうございました。完璧に分かりやすい説明をいただきました。この回答をいただいたおかげで、記憶が定着いたしました。重ねて、ありがとうございました。

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shimadachacha 2020-07-26 06:56:44



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