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「「この割増賃金については法33条や法36条による『本来の割増賃金』とは別に計算する」という記述は、法令のにも、通達にもないように思いますが、どこにある記述でしょうか?
もし、やま予備の教材であるなら、教材編集上のことになるように思うので、ご面倒ですが、やま予備の事務局さんにお問い合わせください。



ただ、何を意図しているのかは大体解ります。

1年単位の変形労働時間制は、1日8時間と1週間40時間のいずれかを超えれば違法となる原則の労働時間制(法32条)に対し、一定の手続きを条件として、1年以内の期間を定めて週平均40時間以内に収まっていれば違法としない制度です。

この制度の場合でも法33条または法36条による時間外労働が可能であり、この場合は法37条に従って時間外労働の割増賃金が必要です。

1年単位の変形労働時間制において時間外労働になるのは、変形により1日8時間超や1週40時間超とは限りませんから、H6基発181通達によって、1日、1週、変形期間全体の3段階で判定します。
この通達の内容は、テキストでは、法32条の2の1か月単位の変形労働時間制の項目、または法37条の割増賃金の項目に載っているはずです。

① この計算で求められた時間は法37条の割増賃金の対象になり、毎月の賃金支払時に清算されていなければなりません。
② 1年単位の変形労働時間制においては、期間を平均して1週40時間以内は時間外労働になりません。
  このため「40hr×7/実労働日数」で求められる時間までは、時間外労働になりません。

さて、あるものが1年単位の変形労働時間制の事業所を中途退職したとしましょう。
この場合、上記①の時間はすでに割増賃金の精算が済んでいます。
そして、上記②の時間は割増賃金の対象になりません。

で、あれば対象期間の途中に退職した場合に割増賃金の精算をしなければならないのは、その者が退職時に1年単位の変形労働時間制により労働した実期間のすべての実労働時間から、上記①②の時間を差し引いた時間です。

この時間は、当然のことながら当該事業所に適用される割増率を乗じた割増賃金を精算しなければなりません。
この精算を定めたのが、お尋ねの法32条の4の2です。

しかし、この時間は、法32条の制限を超えた事により生じたものでも、法32条の4(1年単位の変形労働時間制)の制限を超えたことによって生じたものでもありませんね?
1年単位の変形労働時間制の途中で入退社があった場合に、労働者に不利益がないよう法32条の4の2によって精算が義務づけられた時間です。
このため、法37条の直接の適用がありません。
ただ、法32条の4の2においても割増賃金を支払わなければなりませんから、その計算方法として法37条を使います。

ものすごく簡単にいうと、法32条の4の2は、法37条とは別に設けられた、割増賃金の支払規定なのです。

別規定ですから、法32条の4の2によって計算された割増賃金は、法37条の割増賃金(書かれている「本来の割増賃金」)ではありません。
このため、法32条の4の2の精算をしない場合、問われるのは法37条違反ではなく、法24条違反(全額払いの違反)になります。
給与明細の表示は、例えば「残業代」でもいいですよ(笑



ちなみに、2021-02-01 23:34:42にいただいた、お土産の答えですが、国年法30条の4第1項は「20歳に達した日」または「障害認定日」の状態が明らかでなければ支給されませんから、違うと思います。
コメントをいただいていることに、先週になって気づいたのですが、いまさらなぁ・・・と思っていました(笑 から、ちょうど良かったです。

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poo_zzzzz 2021-05-21 22:26:19

poo_zzzzz様

ご回答ありがとうございました。
とてもよくわかりました。

法33条や36条、変形労働時間制の枠を超えた部分の時間外労働は、法37条により支払われるが、
変形労働時間制下で中途採用や中途退職で働いたために生じてくる時間外労働分は、法32条の4の2により支払われる。
その根拠条文の違いを言っている、ということですね。
法32条の4の2に「法37条の規定の例により」とあり、結果同じ計算になるはずなので混乱していました。
根拠が違うと別物であること、学びました。

質問に挙げた記述がどこに載っていたのか、については、すみません、山予備のテキスト等ではございません。
暗記用にとてもハンディな書籍を購入しまして、そちらに注記として書かれていました。
本当にとてもコンパクトなもので、そちらに書かれているくらいだから基本的なことなはずなのですが、全くピンとこなかった為、質問させていただきました。
出版元に問い合わせるべきだったようで申し訳なかったですが、お答えをいただけて助かりました。
ありがとうございました。

国年法のお返事もお気づきいただいていましたか!
ありがとうございます。
そして、やはり違うのですね、、、
ということは、いただいたお土産は今の私にはいささか大きすぎる葛籠のようで。
再度開くといろいろなものが飛び出して来そうなので、しばらくそのまま温存しておくことにします。

とはいえ、ストンと理解できなければ頭に入らず、 理解したはずのものもいざ問われると心許なかったり、、、という状態でして。
用語や数値を覚えなければ!と思って、先に書いたコンパクトな書籍を購入し、持ち歩くことにした次第です。

今回もご丁寧な解説をありがとうございました。

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500505  2021-05-21 23:32:49

そうですね(笑)
思い違いする方が多いのですが、要約本や横断書に書かれていることは重要事項・基本事項であっても「簡単」ではありません。
まとめてあるが故に省略やデフォルメがきついからです。
例えば「暗記用」ですからね。法令の内容が解って使っているという前提の編集のはずです。
その一部を切り出して第三者に尋ねても、通じないことは多いですね。
今回くらいの内容なら、簡単に分かりますけど、尋ね方に工夫が要るかも知れません。
例えばご自身で基本テキストに落として考えてから、とかね。

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poo_zzzzz 2021-05-21 23:55:15

poo_zzzzz様

ご指摘の通りだと思います。

言い訳をさせていただくと、コンパクトな書籍でピンとこない部分はテキストで確認するのですが(たいていは解決します)、、、今回は「何が違うのか」捉えられませんでした。
「別に計算」に引っ張られすぎたのかもしれません。

「テキストに戻ってわからないことはそのままにして」とまた言われそうですね。笑
でも、コンパクトなものにも載っているだけに放置できなかったんです。

いずれにせよ、助かりました。
ありがとうございました。

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500505  2021-05-22 00:12:26

> 言い訳をさせていただくと、コンパクトな書籍でピンとこない部分はテキストで確認するのですが(たいていは解決します)、、、今回は「何が違うのか」捉えられませんでした。
> 「別に計算」に引っ張られすぎたのかもしれません。

そうですね、「新しい知識か?」と、思ってしまいますからね(笑)
日本語レベルで思い込んでしまいます。

でも、本当に基礎的なら、メインテキストにもあるはずです。
お使いのメインテキストでも「法37条の割増賃金ではない」「支払わない場合は保37条違反ではなく法24条違反である」のような内容は書かれていませんか?
そして、そのあたりの、アタリの付け方、というか、「こう読むんじゃないか?」みたいな柔らかさは、択一式においてわりと重要だったりします。

でも、あんまりやり過ぎると、あさっての方向の解釈をして逆の間違いも起こすのでね、案外難しい部分だと思います。

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poo_zzzzz 2021-05-22 05:53:24

poo_zzzzz様

私の質問は「新しい知識か?」と思わせるような内容だったのですね、申し訳ありません。

おっしゃる通り、テキストに「法37条の割増賃金にならない」「法24条違反になる」と書かれています。
書かれているんです。
でもそれが「別に計算する」のことだと思えなくて、、、

でも、今思うと中途採用・中途退職の話なので、なぜ「おそらくこのこと」と見抜けなかったのかなぁ、と。

(今回「根拠条文が違う」という見方を教わりましたが、インプットではこの部分、正直言って何を言っているのかよくわかりませんでした。この理解不足も原因の一つだと思うのですが。)

確かに択一では、問題文を読んで「あ、あのことだな」と知識を引っ張ってきますものね。
視野を広げて、ほどよくアタリを付けられるよう意識したいと思います。

ありがとうございました。

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500505  2021-05-22 11:47:32

> 私の質問は「新しい知識か?」と思わせるような内容だったのですね、申し訳ありません。

いや、私はそんなこと思いませんよ。
先に「今回くらいの内容なら、簡単に分かりますけど、尋ね方に工夫が要るかも知れません。」と書いたでしょう?

あなたの質問を読んで、おそらく、あなたが「別に計算?新しい知識だ」と思って質問されたんだな、と、判断したのです。
だから「でも、本当に基礎的なら、メインテキストにもあるはずです。」と書き、テキスト内容とのすり合わせと、必要に応じた読み方の判断が必要であることを申し上げました。、

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poo_zzzzz 2021-05-22 23:45:00

poo_zzzzz様

なんだか失礼な返し方をしてしまったようですみません。

「新しい知識」が、すでにある事項に精通した人でないと判断がつかない「新出のもの」をおっしゃっていると思ったので、私に対して使われた言葉だと思いませんでした。
そうではなく、見落としなども含めた「初めて出会った知識」という意味だったのですね。

だとしたら、そうです。
「別に計算、、、ほかの計算方法なんてあったっけ?見落としてる?でもわからない」と思って質問しました。

そして、「コンパクトにまとめたそのままをぶつけられると一般論として『新しい知識か?』と思いがちなので良くないです。今回私には問題なく分かりましたけどね」とおっしゃられたと思いました。

でもよく考えたら、お答えになられる方は「新出の知識」にも精通してらっしゃいますものね。
戸惑うことはないわけです。

私の捉え方がおかしく、失礼いたしました。

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500505  2021-05-23 21:23:32



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