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質問の前に書かれていることのうち,次の部分には誤解があるようなので,指摘させていただきます。

「「取締役の過半数が社外取締役」であるかどうかにかかわらず、取締役会は、「特定の事項」は、取締役に委任することができません」
「支配人その他重要な使用人の選任及び解任 や 支店その他の重要な組織の設置・変更及び廃止は、」
「監査等委員会設置会社では、そもそも、これらは最初から取締役に委任できない事項」

会社法399条の13第4項と同条5項の関係について,
5項本文の規定にかかわらず,4項に掲げる事項の委任はそもそもできない,
のように読むのではなく,
4項の規定にかかわらず,社外取締役過半数のときは,委任できる(5項本文)。
ただし,社外取締役過半数であっても,5項ただし書に掲げる事項の委任はできない,
と読んでみてください。

端的に言うと,監査等委員会設置会社において,社外取締役過半数のとき
(又は重要な業務執行の取締役への委任についての定款の定めがあるとき,会社法399条の13第6項)は,
取締役会の決議によって,会社法399条の13第4項に掲げる事項のうち,③支配人の選任等,④支店の設置等の決定を取締役に委任することは可能です。

確かに,4項に掲げる事項であって,社外取締役過半数のときでも委任できない事項は存在し,それは明文で規定されています(4項⑥,5項⑨)。
しかし,4項①~⑤について,社外取締役過半数でも委任できない旨の規定はありません。

なお,会社法399条の13第4項に掲げる事項のうち,①重要な財産の処分等,②多額の借財についても,
監査等委員会設置会社において,社外取締役過半数のとき
(又は重要な業務執行の取締役への委任についての定款の定めがあるとき,会社法399条の13第6項)は,
取締役会の決議による取締役への決定の委任が可能です。
このことが,社外取締役過半数の場合又は重要な業務執行の取締役への委任についての定款の定めがある場合における監査等委員会設置会社には,
上記①及び②について議決する特別取締役による議決の定めの設定を認めないこと(会社法373条1項ふたつめのカッコ)の理由になっています。






参考になった:5

kilroy2030 2020-11-19 11:13:03

 ご回答ありがとうございます。
 条文に立ち返って、ご教示いただいたことを じっくりと検討してみたいと思います。
 他の質問者さんに比べて、内容が込み入った感があるので、回答していただけるかどうか不安でした。
 親切な解説をいただけたことに深く感謝申し上げます。

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ramen-otoh  2020-11-19 23:06:28



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