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民法/遺産分割できない
hinotori 2022-08-04 13:33:15
期間経過後の遺産の分割における相続分 (民法第904条の3):但し書き 1号 2号の反対解釈から、Q1:相続開始から、10年経過しても、遺産分割できない(所有権未確定の場合)は、相続財産が、
不動産の場合は、法定相続分(共有持分)となる。また、所有権移転登記しなければならない(しないと。1つの不動産で、過料10万円)となると解釈してよいでしょうか?
手持ちの2023版司法書士六法ほかから、1)相隣関係 2)共有関係 3)財産管理制度 4)相続制度 及び関連の不動産登記法の改正点のページを見ていて、疑問を持ちました。以上、宜しくお願いします。
hinotoriさん、こんにちは。
1 遺産分割について
相続開始の時から10年を経過した後にする遺産の分割については、民法904条の3ただし書に該当しない以上、特別受益及び寄与分を考慮に入れた具体的相続分による遺産分割を求めることができなくなります。つまり、具体的相続分ではなく、法定相続分・指定相続分によって遺産分割を行うことになります。
なお、相続開始から10年を経過した後であっても、相続人全員で具体的相続分に応じて遺産分割をする旨の合意をして遺産分割協議をすることはでき、家庭裁判所がその合意に基づき遺産分割の調停・審判を行うこともできると解されています。
2 相続登記について
所有権の登記名義人について相続の開始があったときは、当該相続により所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から3年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならず(不動産登記法76の2)、正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、10万円以下の過料に処する(164)となっており、相続開始から10年が基準ではありません。
また、法定相続分による相続登記がされた後に遺産分割が行われたときは、当該遺産の分割によって当該相続分を超えて所有権を取得した者は、当該遺産の分割の日から3年以内に、所有権移転登記を申請しなければならない(76の2Ⅱ)となっています。
なお、相続人申告登記の申出をした者も、その後の遺産分割によって所有権を取得したときは、当該遺産分割の日から3年以内に、所有権移転登記を申請しなければならない(76の3Ⅳ)となっています。
上記相続登記の論点は、令和6年4月1日施行となっていますので、混乱を招かないよう現時点では参考程度にとどめておきましょう。
講師 小泉嘉孝
参考になった:0人
koizumi1 2022-08-11 18:10:28
hinotoriさん、こんにちは。
1 遺産分割について
相続開始の時から10年を経過した後にする遺産の分割については、民法904条の3ただし書に該当しない以上、特別受益及び寄与分を考慮に入れた具体的相続分による遺産分割を求めることができなくなります。つまり、具体的相続分ではなく、法定相続分・指定相続分によって遺産分割を行うことになります。
なお、相続開始から10年を経過した後であっても、相続人全員で具体的相続分に応じて遺産分割をする旨の合意をして遺産分割協議をすることはでき、家庭裁判所がその合意に基づき遺産分割の調停・審判を行うこともできると解されています。
2 相続登記について
所有権の登記名義人について相続の開始があったときは、当該相続により所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から3年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならず(不動産登記法76の2)、正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、10万円以下の過料に処する(164)となっており、相続開始から10年が基準ではありません。
また、法定相続分による相続登記がされた後に遺産分割が行われたときは、当該遺産の分割によって当該相続分を超えて所有権を取得した者は、当該遺産の分割の日から3年以内に、所有権移転登記を申請しなければならない(76の2Ⅱ)となっています。
なお、相続人申告登記の申出をした者も、その後の遺産分割によって所有権を取得したときは、当該遺産分割の日から3年以内に、所有権移転登記を申請しなければならない(76の3Ⅳ)となっています。
上記相続登記の論点は、令和6年4月1日施行となっていますので、混乱を招かないよう現時点では参考程度にとどめておきましょう。
講師 小泉嘉孝
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koizumi1 2022-08-11 20:40:21
小泉先生。回答ありがとうございます。試験科目の法改正点解説のFree動画の中で、それぞれ改正施行日 1)令和5年4月1日施行のもの:2023年本試験の試験範囲 2)令和6年4月1日施行日のもの:2024年本試験の試験範囲 3)施行日未定のもの の区分で説明と説明して頂いたこと思い出しました。説明資料がダウンロードできなかったので、全て、2023年対応知識に上書きしてしまいました。
女性講師曰く『業界にとってて各改正が、追い風になる』と嬉しかったです。しかし、頭の良い受験生の方は、年度混乱しないと思いますが、私自身は、1つの動画で説明されたので、混乱してしまいました。
手持ちの司法書士六法には、科目・各年度区分では、記載ありましたが、でも一緒になってしまいました。民法の改正:経過措置のときと同じように、注意していきます。
hinotori 2022-08-12 12:39:42