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hirokun43さん、こんにちは。

監査役の監査の範囲を業務監査及び会計監査とすると、監査役の負担が大きくなり、その担い手(人材)確保が困難になるという面があります。
そこで、規模の小さな会社では、会計監査に限定することを認めているのですが、現在の規定に落ち着くまで、紆余曲折がありました。

昭和25年の商法改正前は、監査役の監査の範囲は、業務監査及び会計監査の双方とされていました。

昭和25の商法改正によって、取締役会制度が導入され、業務監査は、専ら取締役会の職務と位置づけられたことにより、監査役は会計監査のみを担当することになります。

しかし、その後、昭和40年代に入り、粉飾決算に基づく倒産事件が相次ぎ、昭和49年の商法改正では、監査役の業務監査を復活させることになります。

ただ、その際、規模の規模の小さな会社では、会計監査に限定すべきであるとの意見も強く主張され、商法特例法によって、小会社(資本金1億円未満で、かつ、負債の総額が200億円未満-当時定められていた基準)の監査の範囲は、会計監査に限定する旨の規定が設けられました。

そして、現在の会社法(平成17年改正)では、上記の流れを受け、また改正前と同様の運用を可能とするために、非公開会社で監査役会や会計監査人を設置していない会社については(これはおよそ規模の小さな会社といえますが)、監査役の監査の範囲を一律に会計監査とするのではなく、定款に定めることによって、会計監査に限定できるとしています。

講師 小泉嘉孝

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koizumi1 2024-03-18 13:45:33



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