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kujira1408さん、こんばんは。

違憲審査基準の適用場面の一つである「目的審査」における「目的」は、各裁判で裁判所が認定(特定)するものであり、たとえば、○○○○法の第1条(目的)に列挙されているものを、裁判所が一つずつ評価していくというものではありません。

むしろ、○○法の第1条(目的)で明示的に列挙されている目的は、裁判所が立法目的を認定する際の証拠の一つにすぎないといえます。

ただ、この立法目的を認定する際にどのような要素を取り組むのか(立法動機まで審査の対象とするか等)というのは、学説が多く分かれており、試験対策としては、踏み込むべき領域ではありません。

また、「目的審査」と「手段審査」は、ともに合憲性を判断する上での大きな枠組みであり、「目的審査」も、対象となっている法律が合憲か違憲かの結論に影響を及ぼすといえます。

しかし、実際のところ、日本の裁判において、(評価は多少異なりますが)これまで明確に「目的違憲」とした判例はないといえます。

やはり、「目的審査」については、審査すべき「目的」と特定することが困難であることや正面からこれを否定することは、議会の政策判断そのものを否定することになり、それは裁判所の立場としては立ち入りすぎではないか、というような問題があります。

議論としては、非常に大切な部分ですが、膨大な情報量になるため、ある程度割り切って勉強を進めましょう。

講師 小泉嘉孝

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koizumi1 2024-03-30 23:39:37

先生、ご多忙中申し訳ありません。
とても、勉強になりました。
ありがとうございます。

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kujira1408  2024-04-01 23:03:30



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