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民法/譲渡担保権
zuka12 2025-03-12 13:58:00
①譲渡担保権者は目的物の所有権を取得するが、譲渡担保権の設定者に対して担保の目的を超えて使用、処分しない義務を負うとの見解がある。AがBに対して有する債権の担保のため、Bが所有する動産について譲渡担保権の設定をうけ、占有改定の方法によりその引き渡しを受けた場合について、Aはその動産をDに売却して、指図による占有移転の方法で引き渡した。Dはその動産がAのために譲渡担保に供されたものであることを知っていた場合、動産の所有権を取得するが、Bに対して担保の目的を超えて使用、処分しない義務を負う
→答え 誤り
②譲渡担保権の目的である印刷機を、設定者が第三者に譲渡した場合でも、当該第三者に対し占有改定により引き渡した場合には譲渡担保権は消滅しない
→答え 正しい
この①②の問題のどこが誤りかがわからないのでご教授いただきたいです。
zuka12 さん、こんばんは。
譲渡担保権の法的構成としては、(1)譲渡担保権者が目的物の所有権を取得するが、担保の目的を超えて使用・処分しない義務を設定者に負うという「所有権的構成」と、(2) 所有権は設定者に帰属し、譲渡担保は担保権の設定にすぎないという「担保的構成」があります。
判例は、基本的には所有権的構成をとりつつも(最判昭62.11.12)、場面に応じて担保の実質に即した処理を行っています。
①について
所有権的構成によれば、譲渡担保権の設定により、債権者Aは当該動産の所有権を取得しています。
そこで、所有者Aから当該動産を譲り受けたDは、その動産がAのために譲渡担保に供されたものであることを知っていたか否かにかかわらず、有効に所有権を取得します。
しかし、担保の目的を超えて使用・処分しない義務は、譲渡担保権の設定契約当事者であるAB間の契約に基づくものにすぎず、第三者Dを拘束するものではありません。
したがって、DがBに対して担保の目的を超えて使用・処分しない義務を負うとする本肢は、誤りとなります。
②について
本問では、所有権的構成を前提にすることは明確にされていませんが、上記のとおり、特に記載がなければ、基本的には、所有権的構成で考えるべきといえます。
所有権的構成によれば、譲渡担保権の設定により、債権者(A)は、当該印刷機(動産)の所有権を取得し、設定者(B)は、所有権を失っています。
そこで、無権利者Bから譲渡を受けた第三者(C)は、所有権を承継することができません。
ただ、本肢の目的物は動産であるため、第三者(C)が即時取得の要件をみたす場合は、当該第三者が所有権を取得し、その取得は原始取得として、譲渡担保権は消滅します。
しかし、本肢では、設定者(B)から第三者(C)への引渡しは、「占有改定」となっているため、即時取得は成立しません(最判昭35.2.11)。
したがって、譲渡担保権が消滅しないとする本肢は、正しいとなります。
なお、①の問題は、平成11年第9問イの問題と思われますが、過去問について質問する場合は、「平成○年第○問ア」等、問題を特定できる表示も行うようにしてください。
そして、質問というのは、通常、解答や解説が自分の考えたとおりではなかったということでされているはずですから、たとえば、「○○○○ならば、○○○○に従い、○○○○という結論になると考えたが、どうして正解が○○○○という逆の結論になっているのか」というように、自分がどの部分について疑問を感じているのかを具体的に記載するようにしてください。
単に教えてくださいでは、回答者も、どの点について説明をすれば良いのかが判断できず、また、質問者の求めているものと異なった論点を長々と解説してしまい、互いの効率が良くありません。
ただ、「問題の解説を読んでも、何が分からないのか、それが分からない」という場合は、その旨記載してください。
最初は、誰もがそう感じています。
それは、それでできる限り回答します。
講師 小泉嘉孝
参考になった:9人
koizumi1 2025-03-12 23:59:31