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takugin97さん、こんにちは。

不動産登記法74条2項は、以下のように規定されています。
「区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者も、前項の登記(所有権保存登記)を申請することができる。この場合において、当該建物が敷地権付き区分建物であるときは、当該敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない。」

そうすると、74条2項を根拠に所有権保存登記を申請することができる者は、「区分建物を表題部所有者から所有権を取得した者」ということになります。

つまり、「区分建物」であることが要求されているだけで、「敷地権付区分建物」であることは要件となっていません。

したがって、まず、74条2項を根拠とする所有権保存登記には、①「敷地権の表示の登記がある」の場合と②「敷地権の表示の登記がない」場合の2種類があることを認識しておく必要があります。

次に、いずれの場合も、「区分建物を表題部所有者から所有権を取得した者」という要件を満たしていることを証明するために、「所有権譲渡証明情報」の提供が必要となります。

ただ、敷地権付区分建物の場合は、「登記原因証明情報」の提供が必要となるため、上記「所有権譲渡証明情報」は、「登記原因証明情報」の一部となるため、独立の添付情報とはなりません。

一方、当該所有権保存登記によって、敷地権移転登記の効力まで含まれるのは、当然、①の「敷地権の表示の登記がある」の場合に限られます。

そして、敷地権者の承諾を証する情報の承諾とは、敷地権付区分建物の譲受人が74条2項の規定に基づいて登記を申請することに対する承諾です。

敷地権の表示の登記がある場合、74条2項による所有権保存登記は、敷地権につき移転登記の効力を有しますが、単独申請であるため、敷地権の登記名義人を直接関与させることはできません。
そこで、共同申請の実質に近づけ、登記の真性を担保するために敷地権者の承諾を証する情報を提供させることにしたものです。

ただ、本問は、この所有権保存登記の申請における正確な(全ての)添付書面が列挙されているか否かを問う問題ではありません。
この(オ)の肢は、「区分建物を表題部所有者から所有権を取得した」という、その取得原因は、特に限定されているわけではなく、(売買に限らず)「贈与」の場合も含まれる(登研571号)という点が問われている問題ということになります。

講師 小泉嘉孝

参考になった:4

koizumi1 2025-05-11 17:19:09

小泉先生

 今回も区分所有建物について、直々のご回答を有難うございます。
 
 ご回答を拝見し、
 ○いずれの場合も、「所有権譲渡証明情報」の提供が必要となること
 ○ただし、敷地権付区分建物の場合は、「登記原因証明情報」の一部となるため、独立の添付情報とならないこと。
 の知識が不足していることに気づきました。
 そして、この理由についても理解できました。
 
 それにとどまらず、問題が問うている本来の狙いまでお示しくださり、理解が深まりました。

 詳しくも的を射た解説、そして貴重なお時間をいただき、恐縮しております。

 改めて親身なご指導に感謝申し上げます。

 

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takugin97  2025-05-11 20:56:35



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