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不登法/仮登記に基づく本登記の利害関係者
ayay 2025-08-07 16:38:14
下記の事例について結論が相違する理由がわかりません。
ご教示のほどよろしくお願いします。
①所有権に関する仮登記を本登記にする場合、仮登記後になされた差押・仮差押・仮処分の登記名義人は、登記上利害関係を有する第三者に含まれる(昭36.2.7 民甲355号)
②所有権移転の仮登記を対象とする処分禁止の仮処分が付記登記でされている場合において、当該仮登記に基づく本登記を申請するときは、当該仮処分の債権者は、登記上の利害関係を有する第三者に該当しない(昭和 48.7.21 民三5608号)。
ayayさん、こんにちわ。
ためになる論点提起、ありがとうございます。 私見です。
登記上利害関係を有する第三者 = 権利が登記官により職権抹消されるなどして、紛争になる可能性のある人、と考えています。
①の場合は、仮登記後に、本来あれこれ入っているのはおかしいのですが、いずれにしても、仮登記後にされた登記は、登記官の職権により抹消されるので、
不意打ち的な不利益防止の観点から、また、紛争防止の観点から、利害関係人に指定し、承諾書を要求する。
②の場合は、本登記をしたとしても、仮処分債権者は、抹消されないので、不利益無しとみなす。 以上、私見です。 小泉先生の回答を待ちます。
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bravo-one 2025-08-07 19:05:08
ayayさん、こんばんは。
まず、登記の利害関係を有する第三者とは、仮登記に基づく本登記がなされることにより、権利が害されることが登記記録上明らかな第三者を指します。
①「仮登記後に所有権に関する処分禁止の仮処分の登記がされている」と②「所有権の移転の仮登記を対象とする処分禁止の仮処分が付記登記でされている」では、登記の状態が異なります。
①は、仮登記後になされた仮処分の登記は、先順位の仮登記の本登記により、職権により抹消されるため、当該仮処分の登記名義人は利害関係人に該当します。
1 所有権保存 A
2 所有権移転仮登記 B
3 処分禁止仮処分 C
※Cの仮処分は、Aの所有権を目的としています。
②は、仮登記された所有権を目的とする処分禁止の仮処分となっています。
そこで、本登記がされても、当該仮処分は本登記がなされた所有権の上に存続することになります。
したがって、この場合、仮処分債権者(仮処分の登記名義人)は、本登記についての利害関係人とはなりません。
1 所有権保存 A
2 所有権移転仮登記 B
3 2番仮登記所有権処分禁止仮処分 C
※Cの仮処分は、Bの所有権を目的としています。
講師 小泉嘉孝
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koizumi1 2025-08-08 22:08:34
更に詳しい解説をありがとうございます。
①の場合、3の登記は主登記で1の所有権を目的としている
②の場合、3の登記は付記登記で2の仮登記を目的としている
ということでしょうか?
ayay 2025-08-10 16:01:54
ayayさん、こんばんは。
②の場合、3番の登記は「主登記」で、2番の仮登記所有権を目的としています。
先例(昭和 48.7.21 民三5608号-1号仮登記の事案)の「仮処分が付記登記でされている場合」であれば、たとえば2番のBとCとの間で仮登記された所有権について売買予約がなされ、Cが所有権移転請求権を取得し、その登記がなされた後、当該請求権がCからDに売買等で移転し、その移転登記請求権を保全するために、D名義の仮処分の付記登記がなされているようなケースになるかと考えます(不動産登記規則3⑤参照)。
この場合、当該仮処分の効力は、当該不動産の所有権に及ばないことから、Dは、本登記についての利害関係人とはなりません。
しかし、それはむしろ稀なケースであり、本試験での出題(過去問-昭和61年17問(4)・平成30年26問エ)も「仮処分が付記登記でされている場合」に限定したものとはなっていません。
したがって、当該仮処分登記が主登記か付記登記かで結論に差は生じません。
講師 小泉嘉孝
koizumi1 2025-08-11 18:46:05
過去問をまわして再び仮登記の論点に戻ってきました。
先生の回答が以前よりすんなり理解できます。
お忙しい中時間を割いていただき、どの問題集の解説にもない
詳しい解説をしていただき本当にありがとうございました。
ayay 2025-08-28 08:09:42