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tonton-chanさん、こんばんは。

まず、「同時設定」とは、数個の不動産について、当初から同時に抵当権を設定する場合であり、「追加設定」とは、当初は1個又は数個の不動産に抵当権が設定されており、後日当初の不動産以外に抵当権を追加的に設定する場合を意味します。

次に、「同時設定」と「追加設定」は上記のとおり区別されるため、たとえば2個の不動産に当初から同時に抵当権を設定し(設定日が同一)、各不動産の管轄が異なるため、申請日が異なる場合であっても、これは「追加設定」ではなく、「同時設定」となります。

そこで、同時設定の場合に記載する他管轄の不動産の所在、地番(家屋番号)等は、「前登記の物件」として表示するのではなく、「管轄外の物件」を表示するものと位置づけるのが正しいといえます(令別表55イハ参照)。

また、「同時設定」であれば、「追加設定」とは異なり申請時点で既に共同担保目録が存在していることはないため、共同担保目録の記号及び目録番号を申請情報に記載することはありません。

なお、試験的には上記のように理解しておくべきといえますが、香川保一先生は、管轄が異なる同時設定においては、令別表55イによると、甲登記所に申請するときに乙登記所の管轄に属する不動産を表示するものとしているが、その趣旨は理解しがたく、むしろ、先に申請する申請書には他管轄の物件を表示する必要はなく、他管轄において後から行う申請をすべて追加担保として取扱い、その場合には令別表55ハが適用され、申請書には、前に登記を受けた共同担保物件を記載するべきとする旨の見解を示されている(「新不動産登記書式解説(二)」P278参照)ことからも、実はここには解釈として微妙な問題が含まれているといえます。

講師 小泉嘉孝

参考になった:8

koizumi 2017-08-26 23:11:52

 小泉先生、ご回答ありがとうございました。
 やはり、登記所の管轄が異なる同時設定の場合には、解釈に微妙な問題が生じうるのですね。
 今回、先生から試験を受けるうえでの原則をご教示いただき、モヤモヤしていた部分を整理することができました。

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tonton-chan  2017-08-28 20:12:04



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