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tonton-chanさん、こんにちは。

まず、所有権以外の権利の移転登記は、付記登記で実行されます(規3⑤)。

そこで、CがDに債権全額を譲渡した場合の抵当権移転登記は、1番付記1号の付記1号で実行されることになります(昭45.3.31第966号・不動産登記記録例集379参照)。

その後、BがEに債権全額を譲渡した場合の抵当権移転登記は、1番付記2号で実行されます。

1番抵当権の移転である以上、この1番に対する付記登記で実行するのが原則です。
したがって、1番抵当権がBからC、CからD、DからEに債権全額の譲渡により移転した場合は、それぞれ、1番付記1号、1番付記2号、1番付記3号で登記が実行されます(不動産登記記録例集378参照)。

ただ、上記BがCに債権の一部譲渡をした後、CがDに全額譲渡をした事案では、抵当権の準共有者のうちCの側の持分が移転したことを明らかにするため、例外的に「付記登記の付記登記」という形で実行がなされると理解しておいて下さい。

この論点についても、不動産登記全体を見渡し、比較すると整合性がないと感じる部分が出てくることも確かです。
そういう部分は、個別に覚えるようにして下さい。

講師 小泉嘉孝

参考になった:8

koizumi 2017-09-01 13:31:00

 小泉先生、ご回答誠にありがとうございました。
 先生のご回答は、いつも分かりやすく、難解なことでも理解することができるようになります。
 明快に考え方が述べられているので、「なぜ」という疑問が氷解し、勉強をもっとしようという意欲が湧いてきます。
 深く感謝申し上げます。

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tonton-chan  2017-09-01 21:46:28

tonton-chanさん、こんばんは。

ありがとうございます。
tonton-chanさんが、かなり深いところまで理解されていることは、質問の内容からよく伝わってきます。

そして、何よりこれまで自分が学んできた内容から理論的に判断した場合の見解とそこから生じる疑問という形で質問が構成されていることにいつも感心しています。

法律の結論には、個々を比較すると矛盾を生じている部分も少なからず存在します。
それは「法」という枠組みの中だけでは決して捉えることできない人間の生活の複雑さの反映だと私は思っています。

ただ、それでも徹底して理論的な法律構成に挑んでいくことが法律家の一つの役割であり、それを伴に築いて行きましょう。

講師 小泉嘉孝

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koizumi  2017-09-01 22:56:23



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