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不登法/共同根抵当権追加設定における登録免許税について
3mayu3 2017-12-15 05:21:49
はじめて質問させていただきます。
よろしくお願い致します。
登録免許税法13条2項についてです。
過去問H9-18(オ)にもある通り、共同抵当権の追加設定の際の登録免許税は、「1500円×権利の数>債権の額×4/1000」ならば、前登記証明書等を添付せず(登録免許税法13条2項を使わず)「債権の額×4/1000」を支払うことを選択することができますよね?
しかし共同根抵当権の追加設定の際は、添付情報として必ず前登記証明書等を提供しなければなりません。
つまり、「1500円×権利の数>債権の額×4/1000」となる場合であっても、必ず登録免許税法13条2項を使い「1500×権利の件数」の支払いが求められるということでしょうか?
ご回答よろしくお願い致します。
3mayu3さん、こんにちは。
共同根抵当権の追加設定登記において、「前登記証明書」を添付する(令7Ⅰ⑥・別表56項ロ)のは、各不動産に設定される根抵当権の三要素(極度額・債権の範囲・債務者)が共通しているか否かの審査がなされるためです。
ただ、これが減税証明書としての「登記証明書」の役割も兼ねるため、別途その添付を要しないということになります。
つまり、共同根抵当権の追加設定においては、減税措置を受けるか否かにかかわらず、各不動産の管轄が異なる以上、「前登記証明書」の添付が必要となります。
そうすると、通常は「1500円×不動産等に関する権利の件数(不動産等の個数)」という算定方法(定額)による金額の方が低額となりますが、仮に当該金額よりも、「極度額×4/1000」(定率)で算定した金額の方が低額である場合は、たとえ「前登記証明書」を添付して申請する場合であっても、そちらを選択することが可能と考えます。
確かに共同根抵当権の追加設定登記では、前登記証明書を添付することによって、常に登録免許税法13条2項の適用を受けるようになると示している文献もありますが、これは上記のような場面は除外した上での見解だと思われます。
本来、共同根抵当権の追加設定登記において、「前登記証明書」の添付を要求する根拠(令7Ⅰ⑥・別表56項ロ)と、「1500円×不動産等に関する権利の件数(不動産等の個数)」という定額課税とするために「財務省令で定める書類」の添付を求める根拠(登録免許税法13条2項)は異なっており、前に登記を受けた不動産に係る「登記事項証明書」は、内容として「財務省令で定める書類」としての機能を満たすことから、別途その添付を要しないとしているにすぎず、当然に定額納付(登録免許税法13条2項)の適用を受けるとし、定額、定率の選択が許されなくなることは、あまりに不合理であり、抵当権の追加設定の場合には、その選択が認められていることと整合性を欠くことになるといえるためです。
講師 小泉嘉孝
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koizumi 2017-12-19 14:29:53
ご回答ありがとうございます。
>確かに共同根抵当権の追加設定登記では、前登記証明書を添付することによって、常に登録免許税法13条2項の適用を受けるようになると示している文献もありますが、
まさに手元のテキストにそのように記載されていまして、疑問に思い質問させていただいた次第です。
小泉先生のご回答を読みようやく納得できました。
分かりやすく丁寧なご解説、ありがとうございました。
3mayu3 2017-12-20 02:02:34