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会社法/補欠役員の任期
2020-atsuko 2017-12-30 22:45:00
2017向け会社法・商法ー5-6
テキスト194、195ページ
補欠役員の任期について疑問があります。
テキストの解説では、
d 補欠取締役の任期
原則 選任後2年以内・・・定時株主総会の終結の時まで
と書かれています。
しかし、会社法施行規則96条3項では、
補欠の会社役員の選任に係る決議が効力を有する期間は、定款に別段の定めがある場合を除き、当該決議後最初に開催する定時株主総会の開始の時までとする。ただし、株主総会(当該補欠の会社役員を法第百八条第一項第九号に掲げる事項についての定めに従い種類株主総会の決議によって選任する場合にあっては、当該種類株主総会)の決議によってその期間を短縮することを妨げない。
と規定されています。
「決議後最初に開催する定時株主総会の開始の時まで」
の部分が異なっています。
194,195ページの解説は、会社法施行規則96条3項に対応するものと考えますが、テキストの解説と施行規則との関係が理解できません。
2017年テキスト以外の最新のテキストなどで、この点に関して触れられているのでしょうか。
ご多忙中のところ、大変申し訳ございませんが、よろしくお願いします。
2020-atsukoさん、こんにちは。
会社法施行規則96条3項で規定されているのは、「補欠の役員の選任に係る決議が効力を有する期間」であって、「補欠役員の任期」ではありません。
会社法施行規則96条3項の内容の解説については、テキストでは会社法ⅠP256③の部分ですが、このいわゆる「補欠の予選」の制度は、次の定時株主総会が開催されるまでの間に役員に欠員が生じた場合であっても、補欠役員を選任するためだけに臨時株主総会を開催して後任者を選任する必要がなくなるという点に、そのメリットがあります。
ゆえに、当該補欠の予選決議を行っていても、当該決議後最初に開催する定時株主総会が開催されたのであれば、基本的にその定時株主総会で補欠としての後任取締役を選任すればそれで足りるはずである、というのが会社法施行規則96条3項の考え方です。
よって、これはテキストP194に記載されている「補欠取締役の任期」の内容とは異なるため注意して下さい。
講師 小泉嘉孝
参考になった:6人
koizumi 2017-12-31 15:22:14
小泉先生、ありがとうございました。
取締役の任期の箇所は、単純なようで、実は、理解しにくい部分でした。
普段から会社法実務を扱っていない者にとっては、ちょっとした用語の違いを見落としてしまいがちです。
一歩一歩、地道に進めていくしかないと思っております。
これからもご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願い致します。
2020-atsuko 2018-01-02 21:06:51