2020-atsukoさん、こんばんは。

指名委員会等設置会社における兼任禁止規定は、331条4項の他に400条4項があります。
これは、監査委員会の監査委員について、執行役等との兼任を禁止した規定です。
（テキスト会社法・商法ⅠＰ281④を参照して下さい。）

第400条　
４　監査委員会の委員（以下「監査委員」という。）は、指名委員会等設置会社若しくはその子会社の執行役若しくは業務執行取締役又は指名委員会等設置会社の子会社の会計参与（会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員）若しくは支配人その他の使用人を兼ねることができない。

この規定によれば、監査委員である取締役は、子会社の業務執行取締役、執行役、支配人その他の使用人だけでなく、会計参与についても兼任が禁止されています。

会計参与の欠格事由に該当するのは、その会社又は子会社の取締役であり、親会社の取締役は含まれていません（333Ⅲ）。

400条4項の趣旨は、監査委員は、業務執行者から独立した地位にあることが必要とされ、自己監査となっては、意味が失われるということです。

よって、監査委員以外の取締役（指名委員・報酬委員を含む）には、400条4項の適用はなく、331条4項の兼任禁止規定が適用されることになります。

講師　小泉嘉孝

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koizumi　2018-01-31 23:52:24

　小泉先生、ありがとうございました。
　とても難しい指名委員会の兼任規定を丁寧に解説していただいたことに深く感謝します。
　これからもご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願い致します。

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2020-atsuko　　2018-02-01 20:12:15