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会社法／創立総会における議決権
tonton-chan 2018-04-21 16:38:32
会社法を勉強中ですが、テキストや六法を読んでも、理解できない７２条（議決権の数）についてお尋ねします。
７２条１項のカッコ書きに「成立後の株式会社がその総株主の議決権の４分の１以上を有する・・・設立時株主を除く。）と書いてあります。
ものの本によると、このような場合を「相互保有株式の場合」と呼ぶそうですが、「相互保有」という関係は、何となくイメージできるものの、この場合に、４分の１を有しているのが設立しようとする株式会社自体なのか、設立時株主自身なのか、その相互関係がどうなっている場合なのかが理解できません。
端的にどのような関係のことを意味しているのかを教えていただきたいと思います。
それから、同じ７２条ですが、２項では議決権制限株式の場合を規定しています。
ここでいう「設立時株主」に「設立時募集株式の引受人」は含まれているのですか。それとも、「発起人」だけですか。
というのは、２項に「設立時『発行』株式」と書いてあるので、発起人が設立時発行株式を割り当てられた場合の株式だと考えると、この場合の設立時株主は発起人だけとなるように思うのですがどうでしょうか。
さらに、３項の「設立時株主」は、発起人と設立時募集株式の引受人の両方であると思うのですがどうでしょうか。
なぜなら、「前項の規定にかかわらず」と書いてあるので、株式会社の設立の廃止については、いずれの設立時株主にも議決権があると考えたのですが、どうでしょうか。
一度に３つも細かい質問をして、たいへん申し訳ございませんが、当方の理解を少しでも手助けしていただけると助かりますので、よろしくお願いします。
tonton-chanさん、こんばんは。
（１）1項について
たとえば、設立する株式会社をＡ株式会社、対象となる設立時株主をＢ株式会社とした場合、設立後のＡ株式会社がＢ株式会社の総株主の議決権の4分の1以上を保有することになる場合、設立時株主であるＢ株式会社は、設立中のＡ株式会社の創立総会において議決権を行使できないことになります。
よって、4分の1以上を基準としているのは、設立される株式会社による保有です。
（２）2項・3項について
募集設立における「設立時株主」は、「出資の履行の履行をした発起人」と「払込みを行った設立時募集株式の引受人」を指します。
ゆえに、2項・3項ともに、「出資の履行の履行をした発起人」と「払込みを行った設立時募集株式の引受人」の双方が含まれます。
なお、3項の「前項の規定にかかわらず」は、2項において、設立する株式会社が議決権制限株式を発行するときは、創立総会においても議決権が制限されることを受けて、「設立廃止決議」だけは、その制限が及ばず、議決権を行使することができることを規定したものです。
講師 小泉嘉孝
参考になった：1人
koizumi 2018-05-01 20:31:29
小泉先生、ご多忙中のところ、ご回答いただきまして誠にありがとうございます。
（１）の株式の相互保有は、イメージすることができました。
（２）と（３）については、「設立時募集株式」のところで学習した定義がずっと焼き付いていたため、
「募集」と対比して「発行」と書いてあるだけで「発起人の出資」による設立時発行株式のみを指すものと思い込んでいたことからくる誤解でした。
もう少し自分でも丹念に条文を再確認していれば、自分で解決できた問題であると今になって気づき後悔しています。
いつも初歩的なことをお尋ねして申し訳ございませんが、とても丁寧な説明をしていただき深く感謝いたします。
tonton-chan 2018-05-02 18:40:07
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