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学習法/【落とし穴理論】
yamayobimiyake 2017-05-17 17:09:47
少し比喩的な話をしてみます。
縦100m×横100mの広い空き地を想像してください。
それを社労士試験の一応の出題範囲とします(範囲外もありますが、それはひとまずいいでしょう)。
択一式とは、この広大な空き地に掘られた落とし穴を、落とし穴に落ちずに上手に発見するゲームです。
学習の初期の段階では、過去問題や基礎的な練習問題を解く事で、この落とし穴の掘られ方のパターンを覚えていきます。
つまり、一度掘られたのと同じ場所に落とし穴がまた掘られているかもしれません。これを、何回も落とし穴に落ちながら、学習していきます。
勿論、これだけでもある程度はこのゲームに参加することは出来ますし、ある意味これを行うことはこのゲームの参加資格みたいなものです。
よく、もう問題を覚えてしまった!とかありますよね。あれは、そう、直感的に穴の位置が分かるんです。
これは、これで大事な感覚なので軽視はしないでください。
ただ、今の社労士試験は、これだけでは「少し」足りません。
つまり、過去問題や基本的な問題集での練習で一度も見たことのない落とし穴が、本試験では実際には掘られているのです(笑)。
満点を取る必要はありませんので、多少は落ちてもいいのですが、ある程度は発見しないと合格できないように設計されています。
では、その落とし穴を見つける能力はどう身に付けるか。
①問題を解く量を増やす→つまり、空き地を更に歩き回ってありとあらゆる落とし穴に落ちまくる(笑)。これはこれで1つの方法ですが、限界があります。
歩き回るという時間のロスと、この歩き回りにはお金が必要(教材費)です。また、落とし穴のパターンはそれこそ無限です。
手が込んでくると、位置だけではなく、仕掛けの方法(穴の大きさや、カモフラージュの方法)も変えてきます。ですので、①だけでは万全ではありません。
②手持ちの教材を考えて読む→穴を掘る人が、次にどこをどうやって掘るのか予想しておきながら読む。ここに穴がありそうだと思いながら空き地を歩けますから、ある程度は回避可能です。
また、ある程度、訓練が必要な方法ですが、①とは異なり、少なくとも経済的にはおススメです。
だって、手持ちの教材だけでいいわけですから。
ある意味、予備校は皆さんから費用を頂いてこの作業を一部代行しているのです。でも、皆さんでも十分できます。
この方法は、即効性は低いですが、一度身に付くと、自力で落とし穴を発見できるわけですから、応用力は身に付きます。
この頃、本試験問題を見て強く思うのですが、科目のバランスもそうですが、このような過去問、①②といった少し切り口の違う対処方法のバランシングも、穴を掘る人は皆さんに求めている気がします。
それぞれ、超人的な能力はまったく必要としませんが、偏ることなくこのバランス感覚があるかどうかです。
社労士という資格を、実務で生かそうとしたとき、既知の落とし穴の位置は、お金を出せば結構入手できます。
しかし、未知の落とし穴の発見方法(未知の仕事のありかでもいいです)は、自分で探すしかありませんし、そもそもそれが正解かどうかも分かりません。
その時の為の練習をしているんだなと、思ってやられてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、選択式は掘られている穴の位置は事前に分かっています。
そこに、穴の形と同じものを見つけてきて当てはめるゲームです。
ちなみに、違うものを3つはめてしまうと、原則、爆発してしまう怖いゲームですが。。。
この話は、また今度にしますw
山川社労士予備校
三宅大樹
さきほど、山川先生のツイのほうを見ていましたら、三宅先生が面白い話をしてると書かれていて、早速に拝見させていただきました
記載の比喩、感心しきりです。
言わんとすることがよくわかりました。
因に、穴埋めのほうは、「爆発している」とのことですが、挑戦してみようかと・・・。
次回のお話も期待しております。
参考になった:47人
hauser 2017-05-17 18:01:23
hauserさん
ありがとうございます。
あえて比喩的に話すことで、個人個人で何か「気づかれる」ことを意識して書いています。
具体的な対策があれば、一番いいのですが、それぞれの置かれた環境で千差万別ですからね。
講師のいう事をそのままやるよりも、講師の言ったことを自分の頭をとおして考えて出て来た答えは、その方のオリジナルの方法で、その人には一番合っている方法ですからね。
山川社労士予備校
三宅大樹
yamayobimiyake 2017-05-22 16:49:27
落とし穴理論で、問題を解く量を増やすという事について先生は、触れられていますが。それは、過去10年分位の過去問を解いたのとは、別に大手予備校などの基本的問題集を
複数潰す事により、新たな問われ方、テキストの新しい問われている論点(場所)を問題演習することで、テキストに記載されているいて問題に出される可能性のある場所を潰す事により
自分が正解できる問題の確率を高めていくという風に解釈させて頂いてよろしいでしょうか?
手持ちの問題を考えてよむとは、ある程度、テキストの読み込みと問題演習を終えた中で、臭ってくるところを強弱をつけて読みこみ記憶の定着を図っていくと考えていますが、それでよろしい
ですか?
私の場合、過去問以外に3冊位の基本問題集をやりました。
それらの問題集で問われている、テキストの問題該当箇所以外のところは、なんとなく〇問と認識してできるだけ知識の定着を試みようと考えています。
やり方としておかしな方向に走っていませんか。。
参考になった:6人
yujirou 2017-05-20 10:20:09
>yujirouさん
ご質問ありがとうございます。
>>落とし穴理論で、問題を解く量を増やすという事について先生は、触れられていますが。それは、過去10年分位の過去問を解いたのとは、別に大手予備校などの基本的問題集を
>>複数潰す事により、新たな問われ方、テキストの新しい問われている論点(場所)を問題演習することで、テキストに記載されているいて問題に出される可能性のある場所を潰す事により
>>自分が正解できる問題の確率を高めていくという風に解釈させて頂いてよろしいでしょうか?
おおむね、そのとおりだと思いますが、例示なさっている「基本的問題集」は1つの要素に過ぎません。答案練習や模擬試験等も含まれます。
ただ、これはそれぞれの受験生に置かれた環境によりますから、yujirouさんが「基本的問題集」でそれを行うのと決めたのであれば、それはそれで問題ないと思います。
>>手持ちの問題を考えてよむとは、ある程度、テキストの読み込みと問題演習を終えた中で、臭ってくるところを強弱をつけて読みこみ記憶の定着を図っていくと考えていますが、それでよろしい
ですか?
手持ちの「問題」ではなく、手持ちの「教材」と書きました。
ですので、問題集でも構いませんが、どちらかというと、お持ちのインプット教材(基本テキストや直前期に使う改正法や白書等のテキスト)の方が、網羅性が高いのでより適しているとは思います。
具体的に取り組むのであれば、テキストの正しい記述を「どう誤りの問題」にするのか(つまり、どう落とし穴を掘るのか)という視点で、読まれると効率が上がります。
つまり、自分で実際に落とし穴を掘ってみるのです。
「臭ってくるところを強弱をつけて読みこみ」というふわっとした意識だけでは、ただ、空き地を歩き回るだけです。
我々もそうですが、誤りの問題を作る時は、いきなり誤りの問題があるのではなく、必ず正しい記述を元に作ります。
本試験対策は、その効果が直接的・具体的そして効率的であるべきだと思いますが、いかがでしょうか?
>>私の場合、過去問以外に3冊位の基本問題集をやりました。
>>それらの問題集で問われている、テキストの問題該当箇所以外のところは、なんとなく〇問と認識してできるだけ知識の定着を試みようと考えています。
>>やり方としておかしな方向に走っていませんか。。
おかしいということはないとは思いますが、先述したように、正しい記述がどう誤りになるのかという意識がないと、例えその問題集の記述箇所からの出題であっても、本試験で違うひっかけ方法にひっかかる可能性が出てきます。端的に言えば、同じパターンの落とし穴しか回答できないという狭い対策になります。
学習のステップとしては、まず直接問題集の正誤判定をできるようになることは必要だとは思いますが、合格するためにはもう少し段階を上げる必要があると思います。
以上、今後の学習のご参考になれば幸いです。
山川社労士予備校
三宅大樹
yamayobimiyake 2017-05-22 16:44:26