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ジャンルなし/試験後の勉強について
kayasaka 2017-09-15 07:33:03
お疲れ様です。
試験勉強のための質問の場にこのような質問を投稿することが不適でしたら申し訳ございません。
試験が終わり、自己採点でもおそらく安全圏であったため、昔に三宅先生が推薦しておられた労働法のテキストを読み進めております。
読んで行く中で痛感したのは、いかに試験のための勉強だけでは足りないかということです。
民法の特別法である労働法の理解には当然民法の理解も必要になりますし、通達や判例、学説についても、今まで勉強してきた基本テキストや月刊社労士受験の判例30選に記載されているよりもずっと多くのものについて解釈、理解が必要と感じました。
そこで、試験のためではなく実務のためとして、どのような方法で勉強、理解を深めていくのかということが疑問として浮かんでまいりました。
社労士は受験の後の勉強の方が大変という話をよく耳にします。
法令、通達、判例について常に最新の知識を仕入れ、理解して実務に落とし込むということを考えればそう言われることにも納得がいきます。
特に判例については、今年の択一労災でも顕著だったように、多くの重要な判例について依拠する規定や規範、判断について理解することが要請されていると思われます。
しかし、様々な基本テキストや講座が用意されている受験勉強とは違い、これというようなものがないように思えます。法学の勉強経験のない自分にとってはなおさら発見しにくいものと思います。
当然レベルによって適したものは変わるとは思いますが、最新の情報を仕入れるのにどのようなもの(書籍や雑誌、ウェブサイト等)を用いるのか、ご教示いただけると幸いです。
kayasakaさま
まず、はじめにkayasakaさんの今までのご努力が本試験の結果に反映されたようで、本当によかったです。
11月10日に良い知らせが来ることをお待ちしております。
さて、ご質問の件ですが、確かに受験指導から若干逸脱していますが、アディショナルタイムみたいなものなのでお答えいたします。
身も蓋もありませんが、それを見つけるその行為自体が「勉強」です。
勉強は勉強をするために、行うものではありません。
開業社労士であるならば、通常、お客様によりよいサービスを提供するために、必要であるならば勉強を行います。
勤務社労士であるならば、勤務先において、自分が組織または周りの方々、そして顧客に対しよりよいサービスを提供するために、必要であるならば勉強を行います。
当分登録をしない場合であっても、お勤めの方は上同様ですし、自分の教養のためにという場合であってもご自身の興味のある分野を学ぶ訳です。
自分が知らないことを知るという意味でも、色々な文献に当たるのもいいかもしれません。
つまり、目的がある程度明確でないと、この勉強のための勉強に陥ってしまうのです。
目的と手段が逆になっていませんか?
ちなみに、開業社労士にとって、この書籍や雑誌のノウハウはある意味、差別化源泉です(笑)。
気前のいい先生は教えてくれるかもしれませんが、それでも1冊だけで差別化できるものではなく、複合的にそして他の情報(主に人)と相まって差別化できます。
ですので、今はまだいいですが、開業社労士はこの手のご相談はとても嫌がることも多いことは知っておいた方がいいですね(笑)。
(もちろん、その手の情報を書籍やセミナーで売る方もいますが、最終的には自分で取りに行くものだと思います)。
と、これだけでは単なる意地悪な奴になりますので(笑)
少しヒントを書いておきます。
①いわゆる基本書には、参考文献や引用資料の記載が必ずあります。1冊基本書を読破したら、それを使って裾野を広げるのもいいと思います。
水町先生の労働法にも相当書いてあるはずです。
②そして、できれば都会にある大手の本屋さんに行って自分の手にとってみてください。ハズレを引く事もありますが、それもまた勉強です。
通販サイトから買うのもいいですが、ハズレの時の落胆は想像以上です(基本書は高額)。
③いわゆる業界紙又は業界雑誌は、この分野でも選びきれない位多数あります(月刊社労士受験の労働調査会もその1つです)。
ただ、年間購読ですとかなりの費用がかかりますので、見本誌を見て判断した方がいいです。また、法学部のある大学の図書館等では置いてある場合もありますね。
④専門知識は確かに大事ですが、それ以外の知識及び見識の方が、社労士の実務としては実は大事になります。
学者さんになるのなら別ですが、本を読むことに加えて、色々な人と会って話をするのもとっても有用だと思いますし、専門外の本を読むことも決して無駄ではありません。
最後に個人的な意見ですが、
有償・無償問わず仕事が先にあり、それに必要だから知識を補充するやり方の方が遥かに効率的です。
つまり、習う前に慣れろですw
私も、今の仕事は先に仕事の依頼が来て、必死に勉強しました(というよりもしないと仕事ができない)。
その過程では、もう必要に迫られていますので、それこそ必死に探しました(確かにいい本を教えてくれる人はいますが、それが本当に役に立つのかは別の問題です)。
ただ、全く知識がないとその探索の手掛かりはは何もないですから、それをある程度道筋を付けられるようにするのが、社労士試験の受験勉強の1つの意味だと思います。
普段、私はそういう視点でも受験指導をしているつもりです。
個人個人、様々な環境がありますので、一概に仕事と結び付けるのは難しい方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう視点は忘れない方がいいと思います。
ボランティア活動というのもありだと思いますよ。
合格までは自分の為に勉強していましたが、合格後は、自分以外の誰かのために勉強するのですから。
合格後は試験と違って、何を見ても誰に聞いてもオッケーです。
ただ、何を見るのか誰に聞くのか。
これこそが、その人のお仕事です。
以上、参考にならないかもしれませんが(笑)、宜しくお願い致します。
山川社労士予備校
三宅大樹
参考になった:5人
yamayobimiyake 2017-09-15 13:40:51
三宅先生
お早い返事ありがとうございます。
おっしゃるとおり思慮に欠ける非常に烏滸がましい質問でしたね。申し訳ありませんでした。
学生から社会人になるのと同じで、試験から実務になると、決まったテキストや最低限のものを除き絶対に必要な勉強というものはなくなり、自分が必要と思うからこそそれを勉強するようになるのが自然な形ですね。
どうも自分自身勉強することが一種の趣味みたいなものになっているところがあり、必要性を考えずに形ばかり重視する悪い癖が出てしまったようです。
周りに相談できる相手もおらず、テキストだけを頼りに盲進してきた生活が(おそらく今年11月に)終わってしまうことに少々焦りを覚えていました。
他人のための仕事なのですから、他人が必要としていることを提供できるようになれるよう今後も励んでまいります。
ボランティアと言えるかはわかりませんが、企業の役員である家族から労務問題について相談を受けることがあるので(そういえば社労士を志したのもこれがあったからでした)、恥ずかしくない対応ができるよう努力してまいります。
周りからの金銭的支援は無いのでそこは大変ですが。
ありがとうございました。
kayasaka 2017-09-15 14:28:46
kayasakaさま
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
いえいえ、烏滸がましい質問なんてことはまったくありませんよ。
特に、今のこの合格発表待ちの時期、多くの受験生が思うことだと思いますし、合格が決まっても思う事だと思います。
私も6年前同じでしたよ。昔のわたしを見ているようですw
当面の目標が達成されると、やはり次の目標を決めるのだと思いますが、合格発表待ちですから、難しいところですよね(笑)。
本試験問題は正解がありますし、それに向けた学習もある程度レールは引かれていますが、この先はその正解すらない世界ですからね。
私も、未だに悩んでいますよ(笑)。
ただ、そういう姿を来年も頑張る受験生が見ていると思って、仕事している次第です。
山川社労士予備校
三宅大樹
yamayobimiyake 2017-09-16 11:02:51