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ポイントは、「老齢の対象制度は生年月日で決まる」「障害の対象制度は障害認定日で決まる」ということです。
(※なお、遺族の対象制度は死亡日で決まります)

旧厚生年金保険法の(通算)老齢年金の制度の対象となるのは大正15年4月1日以前生まれの者(原則)です。
受給権の発生時期に拘わらず、これらの者の老齢又は退職を支給事由とする年金給付は、旧法に基づいて裁定・支給されます。

さて、昭和61年4月1日時点で60歳以上であるこれらの者が、新法施行後に老齢を支給事由とする年金給付の受給権を取得するケースとして、
通常思いつくのは、【60歳を過ぎてから受給資格期間を満たした場合】です。

一方、新法施行に伴う過渡期の障害年金の対象制度については、障害認定日が旧法か新法かによって決定されていました。
したがって、たとえば、大正15年4月2日生まれの者が、昭和60年4月1日(59歳到達日)に初診日がある傷病で、
昭和61年10月1日(60歳到達後)に障害の状態に該当した場合には、この者には新法に基づく障害基礎年金や障害厚生年金が支給されます。
当時も、現在とは確認方法が若干異なりますが、確か直近1年要件はあった(と思います……確認取れず)ので、
旧国民年金法の(通算)老齢年金や、旧厚生年金保険法の(通算)老齢年金の受給権を有しない者であっても、
新法の障害基礎年金や障害厚生年金の受給権者となる可能性がありました。

また、旧国民年金法の障害福祉年金の受給権者であった者で、新法施行日の時点で当時の認定基準による障害の程度に該当した者は、
新法施行日に裁定替えによる障害基礎年金の受給権を取得しています(平21択国年1-E)。
大正15年4月1日以前生まれの者が、新法施行日に裁定替えによる障害基礎年金の受給権を取得した後に、
旧厚生年金保険法の(通算)老齢年金の受給資格期間を満たした場合も、同様にお尋ねのケースに該当します。


※なお、「大正15年4月1日以前生まれの者の老齢給付は旧法」という規定は、受給資格期間短縮の際にも同様でした。
※したがって、改正前の受給資格期間を満たしていなかった新法障害年金受給者が、
※平成29年8月1日に(通算)老齢年金の受給権を取得した場合も、まさにお尋ねのケースの一例です。

参考になった:1

towalion 2018-02-24 10:48:13

すばらしいご回答ありがとうございます。
目の覚める思いです。
ご回答を見て、勉強に精進する気持ちが新たになりました。

頭脳勝負ですね、
あたまをやわらかくしなければと、気づかされました。
これからも、よろしくお願いいたします。

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evcalm  2018-02-24 12:39:36



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