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いま、厚生年金保険法の8-7の講義を聴きました。
https://yamakawa-sr.net/lecture/content/part/kousei/08_05  (8分あたりから)

口述講義はテキストとセットですので、面倒がらずに必ず聴くようにしてください。

参考になった:1

poo_zzzzz 2018-06-25 20:08:45

どうもご足労かけ、申し訳ありません。
講義聞きました。ところが、さらに疑問がわきました。給付制限期間中は基本手当が出ている期間と
みなして老齢厚生年金を支給停止する、当該期間は事後清算しない、つまり復活支給の対象期間に
ならないと思っていました。

しかし講義では、
「6箇月-33/30(1未満の端数切上げ)=4箇月」は事後清算期間で2箇月間の支給停止にする。
という内容でしたが、そうなると支給停止する「これに準ずる日として政令に定める日」である給付制限
期間は、結局基本手当の支給期間経過後に老齢厚生年金が支給されることになります。

仮にBが基本手当を90日もらったら、この6箇月の内、基本手当支給期間が3箇月、老齢厚生年金
の事後清算期間が3箇月となり、ほぼ全期間に渡って支給されることになります。

もしそうなら条文上では給付制限期間は「支給停止」ではなく「一時差し止め」になると思いました。

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asunaro  2018-06-25 22:12:23

いや、支給停止は支給停止です。
法附則7条の4が準用される法附則11条の5第1項には「その支給を停止する」と、ありますからね。

同条1項、2項においては、60歳代前半の老齢厚生年金を受ける各月において、「当該老齢厚生年金の受給権者が基本手当の支給を受けた日とみなされる日及びこれに準ずる日として政令で定める日がない」場合を除き、その月の60歳代前半の老齢厚生年金は支給停止です。

対象は「当該老齢厚生年金の受給権者が基本手当の支給を受けた日とみなされる日」及び「これに準ずる日として政令で定める日」です。

「これに準ずる日として政令で定める日」がありますから、「待期期間や離職理由による給付制限期間等」がある月も支給停止の対象になります。

しかし、事後精算を定める同条3項は違います。

支給停止がなかったこととなる月数は、「老齢厚生年金の支給が停止された月の数」から「当該老齢厚生年金の受給権者が基本手当の支給を受けた日とみなされる日の数を三十で除して得た数(端数切り上げ)」を除して得た数で求められます。

同条3項には「当該老齢厚生年金の受給権者が基本手当の支給を受けた日とみなされる日」しかありません。
「これに準ずる日として政令で定める日」は、同条3項にはないのです。

つまり、同条1項、2項による支給停止は、待期期間や離職理由による給付制限期間等も基本手当を受けたとみなされる日と同様に計算に入れるが、同条3項で事後精算する場合は、待期期間や離職理由による給付制限期間等は計算に入れず、支給停止した月数から、「当該老齢厚生年金の受給権者が基本手当の支給を受けた日とみなされる日の数を三十で除して得た数(端数切り上げ)」だけを引いて、精算すべき月数を求めるのです。

このため、待期期間や離職理由による給付制限期間等の日数は基本手当を受けた日数に入らず、それらの期間は(端数処理による差はありますが)、事後精算されるべき期間になります。

そしてこの精算すべき月数について、同条3項は「第1項の規定による老齢厚生年金の支給停止が行われなかったものとみなす」とあります。

つまり、これは法律的には「支給停止の解除」ではありません。
精算すべき月数だけ「支給停止が行われなかったものとみなす」のですから、精算すべき月数については、はじめから何もなかったことになるのです。



また、「ほぼ全期間に渡って支給されることになります」とありますが、60歳代前半の老齢厚生年金だけ見れば、3か月の支給停止を受けています。
法附則7条の4が準用される法附則11条の5の目的は、60歳代前半の老齢厚生年金と基本手当が同時支給されないようにという調整規定ですから、6か月のうち、基本手当が3か月支給され、60歳代前半の老齢厚生年金が3か月支給されるのなら、同時支給されている期間はなく、制度趣旨に合っているのではないですか?

最初の支給停止の時に、待期期間や離職理由による給付制限期間も対象にするのは、「正当な理由のない自己都合による離職」の場合に基本手当の給付制限期間を設け、それなりの覚悟や再就職準備のない自己都合退職を抑制しようとしている雇用保険の制度趣旨を、60歳代前半の老齢厚生年金を支給することでスポイルする可能性があるからです。

そのためいったんは支給停止することとして、60歳代前半の老齢厚生年金をアテにした離職が起きることを抑制し、しかし現実には基本手当と60歳代前半の老齢厚生年金の重複支給はないのだから、事後精算で給付制限期間等の期間分の支給停止はなかったことにしよう、というのがこの制度の流れです。

参考になった:3

poo_zzzzz 2018-06-25 23:43:11

どうも、詳細な解説ありがとうございます。

>同条3項には「当該老齢厚生年金の受給権者が基本手当の支給を受けた日とみなされる日」しかありません。
>「これに準ずる日として政令で定める日」は、同条3項にはないのです。

これで自分が誤解していたことを理解でき、納得しました。

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asunaro  2018-06-26 05:05:40

条文の内容に対する疑問だったのですか?

法令の趣旨や流れは説明を受けないと解らないことが多いですが、条文の中身はそれを見れば分かることです。
お手持ちのテキストには条文も載っていますから、2項と3項の条文をしっかりと見比べておられたらよかったですね。

疑問が生じたときは、ご自身に見えていない目の前の「壁」が、その輪郭を見せるときです。
ご自身が引っかかった場所だけにとらわれず、ご自身の現在の知識や理解にとらわれず、テキストを広い範囲で読み返すようにしてください。

参考になった:2

poo_zzzzz 2018-06-26 08:41:26

>条文の内容に対する疑問だったのですか?

事後清算における雇用保険の給付制限期間の取扱です。
質問する前は、給付制限期間は厚生年金が停止され、支給解除にならないと誤解していました。
式では、6箇月-33/30(1未満の端数切上げ)-3箇月=1箇月が解除期間と考えました。

しかし、やり取りしている中で
①雇用保険でもあくまで給付制限であって、支給停止にはなっていない。
②厚生年金でも同期間は支給停止して、雇用保険の制度に沿っている。
③したがって給付制限期間の支給停止を解除しても雇用保険との整合性はとれている。
と思いつくにいったわけです。

そのきっかけとなったのが法附則11条の5第3項の条文というわけです。

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asunaro  2018-06-27 18:36:04

条文をご自身で確認することにより、規定の趣旨や経緯が分かった、と、いうことですね?
了解しました。

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poo_zzzzz 2018-06-29 08:15:14



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