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どのような問題と解説か分からないので一般論を説明します。

会社の就業規則で定年制を定めている場合、その定年の日に、該当者が全員、自動的に退職しているならば、その定年制に解雇の問題はありません。

しかし、定年に達した後、該当者が再雇用され嘱託で働き続けるような例がある場合、その会社で働く定年が近い労働者には「自分も再雇用され、嘱託で働き続けられるのだろう」という期待が生じます。

そのような場合に会社から、「はい、あなたは定年で退職です。」と言われたら、その労働者は「え?、なんであの人は再雇用で私は定年で退職なんですか?」になりますよね。

このように、労働者に「定年後もこの会社で働けるのかも?」という期待を生じさせた上に、使用者から取扱を明示されるまでは定年後の身分が明確にならないような定年制は、「定年に達したときに解雇することがあるという解除権留保の制度にすぎないものと解され、解雇に関する規定の適用を受けることとなる。」(労働基準法コンメンタールより引用)とされています。

ですから、「就業規則に定めた定年制」があっても、その定年の日に、該当者が全員、自動的に退職しているのではなく、他の規定や慣行、又は使用者の選択によって雇用継続や再雇用が行われる場合があるときは、「それが解雇となることはない」とは言えない、ということになります。

また、通達でも「就業規則に定めた定年制が労働者の定年に達した翌日を以ってその雇用契約は自動的に終了する旨を定めたことが明らかであり、且つ従来この規定に基いて定年に達した場合に当然労働関係が消滅する慣行となっていて、それが従業員にも徹底している限り解雇の問題は生ぜず、したがってまた法第19条の問題も生じない。」(S26.8.9 基収第3388号)とされています。



定年制の場合だけではなく、就業規則や雇用契約における自然退職が認められるかどうかは、「労働者に引き続く雇用に対する期待を抱かせているかどうか?」がポイントの一つになります。

例えば有期契約の場合、特段の理由が無い限り、契約期間の満了によって退職することを労働者は「当然のこと」と思っていると思います。
しかし、契約満了時に更新があり、2回、3回と更新が重なるごとに、契約満了時の更新について労働者の期待が高まるのは当然のことです。
そのような労働者の期待に合理的な理由がある場合は、期間満了による労働契約の終了であっても、民事で不当解雇として争われる場合があります。

労働基準法が、有期契約労働者との契約について、契約の更新の有無と、契約を更新する場合又はしない場合の判断の基準を明示させ、3回以上更新されているか1年を超えて継続して雇用されている労働者について契約更新しない場合に雇止め通知をさせるのは、そういった紛争を防ぐことが目的の一つです。

参考になった:9

poo_zzzzz 2019-03-15 10:33:44

よく解りました!有り難う御座います!

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ad123456  2019-03-26 00:02:33



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