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雇用保険法/就職困難者の受給期間
y.kato 2020-02-16 15:02:32
雇用保険法の就職困難者の基本手当の受給期間について質問します。
法20条1項二号で、算定基礎期間が1年以上の45歳以上65歳未満の就職困難者の受給期間は1年に60日を加えた期間となっています。(INPUT49P、第3章求職者給付第2節基本手当-2(受給期間)1受給期間)
一方、法30条3項では、離職理由により支給しないとされる期間に省令で定める期間(21日)と所定給付日数を加えて期間が1年(所定給付日数が360日である就職困難者の場合は60日を加えた期間)を超えるときは、その超えた期間を加えた期間が受給期間であるとなっています。(INPUT74P 第3章第3節基本手当-3(給付制限等))
所定給付日数が360日である正当な理由のない自己都合離職の就職困難者の場合、
前者の規定では1年に60日を加えて425日が受給期間になり、後者の規定では、413日(21+92+360-425=48 365+48=413)になり矛盾するように思えてしまいます。
OUTPUTでも、前者は59後者は91の問題として出ています。
私の理解のどこかに間違いがあると思い、山川講師、三宅講師のINPUT講座を見直しましたが、後者についてはCランク評価の分野でもあり説明がなかったのでまだ未解決です。
間違った理解はどこにあるのか教示して頂けないでしょうか。
y.katoさん
加算される期間の計算は48日であっていますが、それを「1年」に足していることが誤解の理由です。
加算される期間を計算するときの引く数に「1年+60日」を使っているのに、その加算期間を足して戻してあげる対象が「1年」という異なる期間を使うのは、違和感を感じません?
そうではなく、この人の場合、受給期間は(1年+60日)+48日になります。
つまり、そもそもこの人の本来の受給期間は1年+60日なのですから、そこに更にその48日は加算されるということです。
条文的な読み方をきちんとするのならば、以下のとおりです。
・・・第二十条「第一項」及び「第二項」の規定にかかわらず、「これらの規定による期間」に当該超える期間を加えた期間とする。
つまり、「第1項・2項の規定」=「これらの規定による期間」です。
そして第1項の規定による期間は、1号~3号に区分されていて、例示された事例では、この1項2号に該当しますから、
「これらの規定による期間」=「基準日の翌日から起算して1年に60日を加えた期間」となります。
山川社労士予備校
三宅大樹
参考になった:3人
yamayobimiyake 2020-02-16 16:08:48
まず、法30条3項ではなく、法33条3項ですね。
それはさておき、あなたご自身が答えを書いていますよ。
まず、落ち着いて読み直してください。
わからなければ・・・
「その超えた期間」を、「何に」加えるのですか?
以下に、法33条3項を、そのまま載せます。引っかかっている部分は、「第二十条第一項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定による期間に当該超える期間を加えた期間とする。」の部分です。
法33条3項
基本手当の受給資格に係る離職について第一項の規定により基本手当を支給しないこととされる場合において、当該基本手当を支給しないこととされる期間に七日を超え三十日以下の範囲内で厚生労働省令で定める日数及び当該受給資格に係る所定給付日数に相当する日数を加えた期間が一年(当該基本手当の受給資格に係る離職の日において第二十二条第二項第一号に該当する受給資格者にあつては、一年に六十日を加えた期間)を超えるときは、当該受給資格者の受給期間は、第二十条第一項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定による期間に当該超える期間を加えた期間とする。
参考になった:2人
poo_zzzzz 2020-02-16 16:13:17
三宅講師、poo_zoo様有難うございます。
よく理解できました。
本件に関連して山川社労士予備校様にお願いがあります。
本件該当箇所、雇用保険法74P 3-2給付制限に係る受給期間の延長(法33条3項、則48条の2)にある条文には、
「これらの規定による期間」の前に本来ある「第二十条第一項及び第二項の規定にかかわらず」と言う文言がありません。
この文言があったら事前に正しい理解ができていたかどうか分かりませんが、理解ができた可能性はあると思います。
今後テキストを改訂されるときはこの文言を加えて頂ければと思います。
宜しくお願い致します。
y.kato 2020-02-17 13:30:21
y.katoさん
ご意見を拝見させて頂きました。
テキスト改訂のお願いの内容なのですが、確かに今回のその誤解を生んだ理由の1つではあることはそのとおりだとは私も思いますが、
INPUTテキストはあくまでも「試験対策上」に簡略化している目的でも作られていますので、正確性と簡略性のバランスをどうを取るかという話になります。
そして同じような誤解が受講生さんの大半に生じるかというと、私はそうは思いません。
※そもそも、そこまで(=1年+60日の場合どうなるのか)考えない人が大半のような気がしますし、
仮に思っても、加算される期間を計算するときの引く数に「1年+60日」を使っているのに、
その加算期間を足して戻してあげる対象が「1年」という異なる期間を使うのは、私は非常に違和感を感じます(このような違和感を感じるセンスは結構大事です)。
また、それを仮に誤解したままで本試験を受けて、本試験に影響するかというと、それもないような気がします。
もし「第二十条第一項及び第二項の規定に」と挿入しても、法20条1項と2項ってなんだっけ?という話に、普通の受験生はなります。
そうすると、( )等で(原則の受給期間、就職困難者の受給期間、受給期間の延長の規定による延長された受給期間)という説明を加えることとなり、ただでさえ長い条文がますます冗長になります。なので、本試験では出題される可能性は非常に低いが、万が一の選択式対策に備えて重要なーワードだけ拾えるようにという理由で、
この部分をテキスト作成者は削っているのではないかと思いますよ。このような手法は他の色々な所でも出てきます。
このテキスト自体、私が作っているわけではないので、このことは最終的にはテキスト作成者が判断する話ではあるのですが、
テキストは、ある程度使う人のニーズの最大公約数的に作る必要があるので、明らかな間違いは別ですが、
このような表現方法をどうするのかということについては、ご意見は拝聴しますが、その変更については必ずしもお約束できないというのが私からの回答です。
以上、宜しくお願い致します。
山川社労士予備校
三宅大樹
yamayobimiyake 2020-02-17 14:57:08