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まず、受験対策的な論理で説明します。

傷病補償年金は、長期療養で継続的に休業補償給付を受ける者に対し、労働者と政府の手続き負担を共に軽減するために、年金の形で継続的に支給するものとした給付です。
給付の性格は、障害補償年金ではなく休業補償給付に近いので、傷病補償年金の受給者(当然ながら同時に療養補償給付の受給者)がその支給事由となった傷病が原因で死亡した場合の考え方は、療養補償給付と休業補償給付の受給者が、その支給事由となった傷病が原因で死亡した場合の考え方と同じです。

障害補償給付は、その支給事由である傷病が「治ゆ」していることが支給条件です。
「治ゆ」しているのですから、その傷病が原因で死亡することは考えにくいです。
このため、もしそのような状況になる場合は、まず「再発」があり、障害補償年金が失権し、療養補償給付の対象となってからその傷病が原因で死亡した、と考えます。
この場合も、療養補償給付と休業補償給付の受給者が、その支給事由となった傷病が原因で死亡した場合の考え方と同じです。

この場合、再発により障害補償年金は失権しており、「障害補償年金の受給権者の死亡」ではないため、論理的に、差額一時金は要件を満たしません。
ただ、前払一時金を受け取っておらず、かつ要件の期間内である場合は、論理的に、遺族が前払一時金を未支給給付として遡及して請求できる可能性があります。



次に実務的な話をします。

https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/140/syuh/s140005.htm
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/140/touh/t140005.htm

これは20年くらい前の参議院で、脳挫傷で長期療養後に死亡した労働者の実例(再発が認められなかった例)に対する「障害補償年金受給者死亡後業務上の負傷または疾病を直接の原因として密接な因果関係があるときは、再発として取り扱い遺族補償給付支給の対象になる。」という小倉監督署の見解(つまり「再発」と認められるなら給付する)と、「障害者が死亡すると遺族には年金は支給されない。業務上死亡に該当しないからである。それまで障害に対する年金を受けることができたのは、業務上の負傷や疾病が療養の結果なおった後に障害が残ったからである。その「なおった」はずの負傷や疾病が原因で死亡するはずはないので、当然のこととして業務上の死亡に該当しない。」という監督官出身の著者の著作の見解の差異の疑義から、再発と認められるなら給付するのか?という点の確認と、脳挫傷の場合に再発が認められる状況についての見解を求めた質問と回答です。

政府見解は「障害補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡の原因が、当該障害の原因である負傷若しくは疾病又は当該障害を原因とする疾病であると認められるときは、その遺族に対して必要な保険給付を行うこととしている。」ということで、受験対策としても問題のないところですが、こういう質問が国会で出るくらい、傷病によっては「再発」の認定は難しいようです。

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poo_zzzzz 2020-07-08 12:53:52

ご返信ありがとうございます。

確認ですが、
療養補償給付及び休業補償給付(または傷病補償年金)の受給権者がその疾病等が原因で死亡した場合は、遺族補償年金(または一時金)及び葬祭料が遺族に支払われる、
そして試験対策的な点において充当について問われた時は、休業補償給付(または傷病補償年金)につき過払いがあった場合は遺族補償年金(または一時金)や葬祭料へ、障害補償年金につき過払いがあった場合は障害補償年金差額一時金へ、を意味しているということで合っていますでしょうか??

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popopon   2020-07-08 23:07:52

> 療養補償給付及び休業補償給付(または傷病補償年金)の受給権者がその疾病等が原因で死亡した場合は、遺族補償年金(または一時金)及び葬祭料が遺族に支払われる

これを確認する意味はどこにありますか?
テキストに書いてある内容や、口述講義で理解できませんか?
仮にそのものズバリがなくても、制度の全体の流れを押さえ、そこから考えれば、他人に訊くことではないように思いますが、いかがでしょう。

> そして試験対策的な点において充当について問われた時は、休業補償給付(または傷病補償年金)につき過払いがあった場合は遺族補償年金(または一時金)や葬祭料へ、障害補償年金につき過払いがあった場合は障害補償年金差額一時金へ、を意味しているということで合っていますでしょうか??

疑問が起きた場合は、テキストを読み直し、口述講義を聴き直すのが基本です。
失礼ですが、このご質問はそれをおこなってからされているとは思えません。
お手数ですが、テキストを読み直し、口述講義を聴き直してからもう一度ご質問ください。
また、「意味している」という部分が、何が何を意味しているのか、分かりません。

追記
障害補償年金を受給している者が、その支給事由となった傷病で死亡し、遺族補償給付の対象になる場合は「再発」している必要があり、再発時点で障害補償年金は失権し、死亡時には障害補償年金の受給権者ではないことは説明しました。なのに、今回のご質問に「障害補償年金差額一時金」が出てくるのはなぜでしょうか?ご説明ください。

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poo_zzzzz 2020-07-09 08:54:07

> 療養補償給付及び休業補償給付(または傷病補償年金)の受給権者がその疾病等が原因で死亡した場合は、遺族補償年金(または一時金)及び葬祭料が遺族に支払われる

これを確認する意味はどこにありますか?
→これを確認する意味は、どのテキストにも遺族補償年金や葬祭料の要件として「業務上の理由により死亡」としか書いていないため、直接、または即死亡というようにしか捉えられないように思えてしました。遺族厚生年金の場合は障害等級1級または2級の受給権者が死亡した場合とはっきり書いてあるのに対して抽象的だな、と思いまして、、、


そのものズバリがなくても、制度の全体の流れを押さえ、そこから考えれば、他人に訊くことではないように思いますが、いかがでしょう。
→制度の全体の流れを押さえ、そこから考えてはみましたが、はっきりとした答えがなく、果たしてそれで合っているのかわからず質問しました。
こちらはそういった疑問を質問して良い場ではないということでしょうか。。


「意味している」とは、質問させて頂いた通り、
「休業補償給付(または傷病補償年金)につき過払いがあった場合は遺族補償年金(または一時金)や葬祭料へ」、充当することを意味しているのか、
また、「障害補償年金につき過払いがあった場合は障害補償年金差額一時金へ」を意味しているのか、
をおききしたかった次第です。
というのも、H25-1Eの問題で、「年金たる保険給付を受ける権利を有する者が死亡したためその支給を受ける権利が消滅したにもかかわらず、その死亡の日の属する月の翌月以降の分として当該年金たる保険給付の過誤払が行われた場合において、当該過誤払による返還金に係る債権に係る債務の弁済をすべき者に支払うべき保険給付があるときであっても、当該保険給付の支払金の金額を当該過誤払による返還金に係る債権の金額に充当することはできない。
→答え☓、
答えが☓なのは分かるのですが、解説には充当することができる、としかなく、具体的に何が何に充当されるのか、を考えた時にどんなパターンと組み合わせがあるのか(逆にどんなパターンと組み合わせはあり得ないのか)の自分の考えが合っているのかおききしたく質問しました。

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popopon   2020-07-09 08:57:07

> 制度の全体の流れを押さえ、そこから考えてはみましたが、はっきりとした答えがなく、果たしてそれで合っているのかわからず質問しました。
> こちらはそういった疑問を質問して良い場ではないということでしょうか。

それは失礼しました。
最初のご質問が比較的難しい部分のご質問だったので、かなり学習が進んでおられる方だと思っていました。
それにしては、妙な確認をされるな、と思った次第です。申し訳ありません。

死亡に至るまでに療養を受けたかどうかに関係なく、業務災害による傷病が原因で死亡した場合は、遺族補償給付は支給されます。
これは、労災保険が、労働基準法75条以下の事業主の災害補償を元にした保険であること(これは重要です)が理解できていれば、自然に理解できる部分です。
また、そういった流れは、口述講義で説明していませんか?

最初の質問が難しい、というのは、障害補償年金を受けている者が、その支給事由となった傷病で死亡するということがあり得るのかどうか?という点です。
これは「再発」が必要であるため、障害補償年金は失権します。
このため「障害補償年金の受給権者のまま死亡し、遺族補償給付の対象になる」ことは論理上ありません。
そして再発により障害補償年金を失権し、療養補償給付の受給対象となった者が、その支給事由となった傷病で死亡した場合に、遺族補償給付が支給されます。



> 「意味している」とは、質問させて頂いた通り、
> 「休業補償給付(または傷病補償年金)につき過払いがあった場合は遺族補償年金(または一時金)や葬祭料へ」、充当することを意味しているのか、
> また、「障害補償年金につき過払いがあった場合は障害補償年金差額一時金へ」を意味しているのか、
> をおききしたかった次第です。

これは失礼ながら、「意味している」の意味が分からなかったです。
日本語の「意味している」は、「何が」「何を」意味している。という構文で成り立つのが普通だと思いますが、あなたのご質問には「何が」がないように思います。

また、今回もまだテキストを読み直しておられないと思います。

誤った支払があり、その後に別の支払がある場合は、相殺その他の例外規定に該当する場合は除き、誤って行った支払は返還請求し、別の支払は通常に行うのが民事上の原則です。

保険給付の場合も、誤った保険給付があり、その後に別の保険給付がある場合は、誤って行った保険給付は返還請求し、別の保険給付は通常に行うのが原則です。
このあたり、テキストには記述がない(くらいに原則)ので、法律になじみがない方には少し難しい部分です。
その例外として設けられたのが、法12条と法12条の2の内払いと充当です。
ですから、何が何でも内払いや充当になる、のではありません。

充当は、12条の2の規定と、それに基づく厚生労働省令(則10条の2)による場合しか、充当されません。
それを理解した上で、テキストを読み直してください。
充当は、「何が、何に」が則10条の2で限定されていて、それが故に出題しやすい箇所ですから、受験用テキストであれば、「何が、何に」充当されるか、きちんと書いてあるはずです。
H25-1Eで疑問を抱かれたときに、解説で足を止めず、テキストに戻り、口述講義を聴いていれば、起きない質問のはずです。

また、先にも書きましたが、今回のご質問に限って言えば、「再発により障害補償年金は失権する」と私は説明しており、法附則58条の「障害補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合」になりません。なのに、今回の充当についてのご質問に「障害補償年金差額一時金」が出てくるのはなぜでしょう?

「いや、充当についての一般的なことが聞きたかったんです」とおっしゃるのであれば、最初の質問から独立した質問であることを、私はあなたのご質問のどこでそれを理解すれば良かったのでしょうか?

質問すると言うことは、赤の他人の知識と、労力と、時間を借りるということだと思います。
また、社会保険労務士は、文章の表現で行政や顧客や労働者の理解を得る仕事です。
分かりやすい文章を書いていただきますよう、お願いします。



質問の内容は、社会保険労務士試験に何することであれば、何でも良いと思います。
ただ、それはテキストをきちんと読み、口述講義をきちんと聴いていることが前提だと思います。

疑問が起きたときに、ご自身の頭の中の知識を基準にして考えてはいけません。疑問は、ご自身が抱えている「見えない壁」が見えた瞬間である場合が多いのです。
また、過去問の解説は、問題の論点と根拠が明示されていればそれでよく、そこに疑問の解消を求めてはいけません。
疑問が起きたときは、かならずテキストを広く丁寧に復習し、口述講義を聴き直す必要があります。
それをされていないと思われる質問の場合、お答えするよりも、「テキストを読んでください。口述講義を聴いてください」とお伝えしなければならないと、思っています。

「読んだけど分からなかった」は、ある、と思います。
それは、言っていただいて、ああ、そうだな、と思えば、今回の1つめの内容のように、説明させていただきます。

しかし、明らかにテキストに書いてあることが読めていない質問の場合は、お伝えすることは「テキストが読めていませんよ」です。
「読んでいるけど読めていない」ことに、ご自身が気づくことは、1つの疑問を解決するよりも重要だと思うからです。

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poo_zzzzz 2020-07-09 12:07:14

ご回答ありがとうございます。

ただ、テキストに明らかに書いてあることと、「読んだら自然に分かること」は違うと思います。
テキストに書いてあることは確かに読めばいいことですが、読んだら自然に分かることについては本当にそれで合っているのか確かめたかったのです。
法律には解釈の違いによって答えが変わってきたりすると思います。(明らかに「甲」、でもものすごいひねくれた考え方をすると「乙」というように)

わざわざ療養補償給付と休業補償給付(傷病補償年金)は併給されることについては言及があるのに、遺族補償年金や葬祭料のところについては、「療養補償給付と休業補償給付の受給者がその疾病等が原因で死亡した場合にはその遺族に遺族補償年金がでますよ」のような具体的な事例の提示がなかったのでそれで合っているのかな、と明確にしたかったのです。

私は資格者でない、学習途中の人間です。
ご教授願えませんでしょうか。
(それから独学者です。口述講義はきけません。
こちらは独学者でも質問okとあったので質問してみたのですが、テキストには載ってないけれど口述講義には解説があるような場合は教えて頂けないのでしょうか。)

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popopon   2020-07-09 12:54:55

> 読んだら自然に分かることについては本当にそれで合っているのか確かめたかった

このお考えには必ずしも同意できない部分があります。

まず、ご自身で分かったなら、それでいいと思うのです。
過去問等でその理解が正しいかどうかの検証をし、矛盾したら仮説を組み直す。
明示ではない事項についてはその繰り返しです。
その手間をある程度省くのが、対面講義であったり、口述講義だったりするのですが、それを選ばず独学で、と、おっしゃるならば、そのリスクはご自身が負われるべきだと思うのです。

安全で誰でも登れる道があるのに、それを選ばなかったのですから、独学に必要な装備や技術はご自身が身につけられるべきだと思うのです。
私自身は、法律の基礎知識や考え方をご存じではないのであれば、独学には反対です。
受験校は問いませんが、最低限のコストを掛けて、口述講義を聴くことができる環境で学習されることをお勧めします。
できれば法令についての基礎講座の受講もお勧めします。
複数年受験は、結果的には高く付くからです。

受験は、一部の例外を除き、学歴も心身の状態も経済的状況も初学者も複数年受験者も差別しません。
ご自身の状況を、合格できるように合わせていく必要があります。

念のため申し上げますが、私は独学を否定しているのではありません。
独学だからと言って特別扱いはしない、と申し上げています。
受験生として、INPUTで理解すべきことは、誰であっても同じであり、独学で口述講義を聴けないからそれを他人に訊く、という考えには同意できません。
そういったカバーはご自身がされるべきだと思います。

例えば業務中に交通事故に遭い、救急車で病院に搬送されて治療を受けたがその日のうちに死亡した、という場合、病院で1日治療を受け、療養補償給付の対象になったために、遺族補償給付が支給されない、という状況は、考えられますか?

考えられないでしょう?

例えば入院が4日になって、休業補償給付の対象になってから死亡した場合はどうですか?

その場合でも、休業補償給付が1日支給されたからといって、遺族補償給付が支給されない、という状況は、考えられないでしょう?

労働基準法の災害補償からの流れを例え知らなくても、普通に考えれば「ああ、こうなんだな」という仮説はたつはずです。
その仮説を過去問で検証していくうちに、仮説は知識に変わります。
テキストに載っていない必要な知識はそうやって蓄えます。
また、ネットには労災の記事は豊富にありますから、そういった事例を見ればご自身のお考えの正否は確認できます。

そういった自助努力が、他人への質問よりも前にあるべきだと思いますが、いかがですか?

正直言って、ご質問に淡々と答えた方が私はずっと楽です。
私がそうしないのは、他人に訊く前に、ご自身ができていないことでやるべきことはたくさんありますよ、ということをお伝えするためです。



今回のご質問でも、例えば「前回の質問と離れて、療養補償給付及び休業補償給付(または傷病補償年金)の受給権者がその疾病等が原因で死亡した場合は、遺族補償年金(または一時金)及び葬祭料が遺族に支払われると思いますが、その場合の充当については・・・」という内容であれば、少なくとも前半部分は私はスルーできました。また、スルーされたことで、あなたも理解できると思います。

ご自身で仮説を立てて、その仮説を元にした質問であれば、仮説の部分が正しければ、私は何も言えませんし、おそらく仮説であることにすら気づきません。
まぁ、後半部分については「テキストを読んでいない」と言うでしょうけどね。



また、「ご教授願えませんでしょうか。」と書かれていますが、私は前回の回答で説明しています。
説明していない部分は、テキストにしっかり明示で書いてあるはずです。
何を教えるのでしょうか?

参考になった:1

poo_zzzzz 2020-07-09 16:35:20

大変参考になりました。ありがとうございました。

投稿内容を修正

popopon   2020-07-10 08:58:40



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