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雇用保険法/離職票について
Kumapoo 2021-12-11 09:48:20
社労士の勉強をしていて、雇用保険で引っかかる点があります。
59歳以上で離職票を渡すのはマストとのことですが、定年退職者の受給期間延長の申出に必要だからでしょうか。
また、通常は「受給期間延長申請書」と「受給資格者証」をハロワに提出しますが、なぜ定年退職者は「離職票」なのでしょうか。
よろしくお願いいたします。
H26-4A「事業主がその事業所の所在地を管轄する公共職業安定所長へ雇用保険被保険者資格喪失届を提出する場合、離職の日において59歳以上である被保険者については、当該被保険者が雇用保険被保険者離職票の交付を希望しないときでも離職証明書を添えなければならない。」→〇
> 通常は「受給期間延長申請書」と「受給資格者証」をハロワに提出しますが、なぜ定年退職者は「離職票」なのでしょうか。
失業した者が、基本手当を受けるために最初に行うのは、公共職業安定所に出頭し、求職の申し込みをすることです。
求職の申し込みの際に提出するのは、雇用保険被保険者離職票(以下、「離職票」)です。
この時点では、まだ雇用保険受給資格者証(以下「受給資格者証」)は存在しません。
離職票の提出の際に、妊娠、産前産後、傷病などにより、求職活動を先に延ばす必要があれば、受給期間延長申請書も提出します。
受給期間延長申請書の提出は義務ではありません。上に挙げた理由等で、今現在求職活動ができない場合に提出します。この提出は、後日でもできます。
そして基本手当の受給資格が認められれば受給資格者証が交付され、以後、原則4週間に1回行われる失業の認定の際には、失業認定申告書に受給資格者証を添えて提出します。
つまり、離職した者が、基本手当を受給するためには、年齢に関係なく離職票が必要です。
そして求職の申し込みをし、離職票を提出してはじめて、受給資格の有無が判断され、受給資格者証が交付されるのです。
あなたは、まず、基本手当の手続の流れそのものが理解できていません。
また、別の段階にある手続きを混ぜたり、一般的な流れの中にない手続きを混ぜたりして論じておられます。
別のスレッドにも書きましたが、疑問が生じたら、あなたの頭の中の知識が間違っているのだと考え、それを捨てて、テキストを広く、丁寧に読み直す習慣をつけてください。
また、「59歳以上で離職票を渡すのはマスト」という理解は、受験対策として十分ではありません。
① 事業主は、雇用する労働者が適用事業所の被保険者でなくなったときは、雇用保険被保険者資格喪失届(以下「資格喪失届」)を提出しなければならない。
② 被保険者でなくなった原因が離職である場合は、資格喪失届に雇用保険被保険者離職証明書(以下「離職証明書」)を添えなければならない。
③ 被保険者が離職票の交付を希望しない場合は、上記②の離職証明書を添えないことができる。
④ 被保険者が離職票の交付を希望しない場合であっても、被保険者が離職の日において59歳以上である場合は、資格喪失届に離職証明書を添えなければならない。
以上が流れです。
このように、事業主の義務として論じられるのは「離職証明書」であって、「離職票」ではありません。
もしかすると、あなたは「離職証明書」と「離職票」が区別できていないのかもしれません。
事業主が「離職証明書」を公共職業安定所長に提出し、公共職業安定所長が「離職票」を、離職により被保険者でなくなった者に交付するのです。
そもそも、離職したことにより被保険者でなくなった者に離職票を交付する義務を負うのは、事業主ではなく、公共職業安定所長です。(則17条)
ただし、事業主が資格喪失届に離職証明書を添えて提出した場合は、公共職業安定所長は、離職票の交付を、当該被保険者でなくなった者が当該離職の際雇用されていた事業主を通じて行うことができます。
公共職業安定所長が、自らの義務を事業主に行わせるのですから、この場合は、事業主は離職票を、離職したことにより被保険者でなくなった者に交付しなければなりません。
受験対策としては、このように正しく理解しなければなりません。
なお、離職証明書の提出がない場合は、公共職業安定所長は離職票の交付をしません。
今回のご質問の本質である「被保険者が離職票の交付を希望しない場合でも、離職日に59歳以上であれば資格喪失届に離職証明書を添えなければならないのはなぜか?」という疑問は、良い疑問です。
しかし、これは、失業等給付全体の学習を終えてから考えてください。
いま、あなたは、失業等給付の求職者給付の基本手当を学んでおられます。
失業等給付には求職者給付以外に多くの給付がありますが、それらの給付の学習をしていくうちに、手続きが正しく理解できていれば、「ああ、なるほど、59歳以上で離職した人が離職票を持ってくれていないと、この手続きで困るよね!」という場面があるのです。
なお、この理解を得るためには、その給付と、基本手当の受給資格の知識の合わせ技になりますから、テキストと口述講義を中心に、基礎からしっかり理解を積み上げてください。
厳しいことを言いますが、あなたは基礎的な理解で、甘い部分がまだ多くあるように思います。
これからは、過去問を解く場合でも、必ずテキストと口述講義で広く丁寧に学んでください。
追記です。
もしかすると、あなたは「被保険者が離職票の交付を希望しない場合」の意味も、解っておられないのかも知れません。
基本手当の受給手続きが解っておられないので当然かも知れませんが・・・
離職により被保険者資格を喪失する場合に、「被保険者が離職票の交付を希望しない場合」とは、すでに再就職先が決まっている、または離職後専業主婦(主夫)になる等の理由で、被保険者が離職後に基本手当等の受給をする意思がない場合です。
あなたの疑問は「被保険者が離職票の交付を希望しない場合でも、離職日に59歳以上であれば資格喪失届に離職証明書を添えなければならないのはなぜか?」から始まっていますよね?
これは、そもそも、基本手当等の受給をする意思がない者に関する疑問ですから、基本手当の受給手続きで疑問を解消することはできません。
参考になった:2人
poo_zzzzz 2021-12-12 11:03:26