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国民年金法/併給の調整 法20条の条文について
kentarou0528 2023-10-26 21:50:12
国民年金給付における調整ルール(法20条第1項の中段~下段部分)についてご質問です。
~受けることができる場合における当該老齢基礎年金及び障害基礎年金の受給権者(65歳に達している者に限る)が他の年金給付を受けることができる場合における当該障害基礎年金についても、同様とする。
その上の文で
65歳以上であれば、老基礎と遺族厚年は受けられますって
解釈はしてますが、そのまま文を区切らず上記条文に続いているので、どこか腑に落ちません。
この文を噛み砕いた表現で教えて頂けたら幸いです。
「受けることができる場合における当該老齢基礎年金及び障害基礎年金」の部分は、下記の(b)(c)のように考えてください。
(a) 遺族基礎年金又は寡婦年金は、その受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は厚生年金保険法による年金たる保険給付(当該年金給付と同一の支給事由に基づいて支給されるものを除く。以下この条において同じ。)を受けることができるときは、その間、その支給を停止する。
(b)老齢基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は同法(注:厚生年金保険法)による年金たる保険給付(遺族厚生年金を除く。)を受けることができる場合における当該老齢基礎年金についても、(a)と同様とする。
(c)障害基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)を受けることができる場合における当該障害基礎年金についても、(a)と同様とする。
上記において、
(a)が、遺族基礎年金又は寡婦年金について、原則的に、他の年金給付又は厚生年金保険法の年金たる保険給付(当該年金給付と同一の支給事由に基づいて支給されるものを除く)との併給を許していません。
(b)が、老齢基礎年金についても(a)と同様とする、と言っています。が、その中に「遺族厚生年金を除く」とありますね?このため、老齢基礎年金と遺族厚生年金は併給されます。
ちなみに「65歳に達している者に限る」は、法20条の条文にはありません。これは法附則9条の2の4による経過措置です。
また、法20条には「付加年金を除く」がしばしば出てきます。例えば(c)だけを見ると、障害基礎年金と付加年金が併給されるように見えますが、付加年金は、法47条によって老齢基礎年金がその全額につき支給を停止されているときは支給停止である(老齢基礎年金と行動を共にする)ため、老齢基礎年金と併給されない年金とは併給されません。
最後に、テキストは、条文として載っていても、内容が省略されたり、他の条文が溶け込ませてある場合があります。
あなたのテキストの条文には、法20条にはない「65歳に達している者に限る」が溶け込ませてあるようですし、「他の年金給付」の後の「付加年金を除く」は省略されているのかも知れませんね。
このように、テキストには編集がつきものですので、条文についての質問をされているつもりでも、テキストの編集が関係する場合があります。
このため、テキストの内容を元にするご質問は、そのテキストの編集に責任がある方にされるのが筋だと思います。
やま予備さんでも、質問広場の注意事項に「※教材についてのご相談やご質問、教材の配送状況のお問合せなどは、「質問広場」への投稿ではなく、直接事務局にメールにてご連絡いただきますよう、お願いいたします。」と、赤字で書かれています。
参考になった:2人
poo_zzzzz 2023-10-27 09:51:43
コメントがないようですが、納得いきませんか?
少しモディファイしてみましょう。
法20条(条文のまま)
遺族基礎年金又は寡婦年金は、その受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は厚生年金保険法による年金たる保険給付(当該年金給付と同一の支給事由に基づいて支給されるものを除く。以下この条において同じ。)を受けることができるときは、その間、その支給を停止する。老齢基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は同法による年金たる保険給付(遺族厚生年金を除く。)を受けることができる場合における当該老齢基礎年金及び障害基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)を受けることができる場合における当該障害基礎年金についても、同様とする。
これを単語を略記し、できるだけ単純に、かつ区切りを段に分けて書くと、
-------------------------------------
遺基又は寡婦は、他の年金(付加除く)又は厚年の年金(同一事由を除く)を受けることができるときは支給停止する。
老基が、他の年金(付加を除く)又は厚年の年金(同一事由及び遺厚除く)を受けることができる場合の老基
及び
障基が他の年金(付加を除く)を受けることができる場合の障基
についても、同様とする。
-------------------------------------
になります。
かみ砕きようもありません。条文そのままです。
先の(a)(b)(c)はこれをあまり省略せずに、かつ(b)には、もともと(c)と共有している述語を足して書いています。
参考になった:4人
poo_zzzzz 2023-10-29 19:43:06
> 文面の理解に努めたいと思います。
折角質問されたのですから、私の説明で解る部分は理解されたらいいと思います。
しかし、テキストに載っている条文は、必ずしも、条文そのものを理解する必要はありません。
テキストと過去問を何度も往復するなかで、条文そのものを理解しなければならない場所と、条文そのものはふわっとした感じにしか分からなくても、その後のテキストの内容で過去問の論点を押さえられればいい場所とが仕分けられるようになってきます。
これは、過去問という窓を通して、繰り返しテキストを見ることで鍛えられるトレーニングです。
選択式があるので、テキストは主要条文を落とすことができません。
しかし、選択式はどこにどんな単語があるのかが分かれば対応できるので、必ずしも条文の理解は必要ではありません。
理解できた方が圧倒的に覚えやすいですが、隅から隅まで分からないという条文はむしろ少なく、ある程度読み下せる条文に不可解なか所がある程度なら、逆にその不可解さが記憶のきっかけになりますから、受験対策に限れば、理解できないことは必ずしも障害ではありません。
このため、択一式に重点を置いた学習の過程で、「この問題解けるし、テキストの内容も理解できるけど、条文がいまいち分からないなぁ」程度であれば、受験対策としては、その条文は必ずしも理解する必要はないのです。
また、条文をすらすら読み下すには、省略も含めた言葉の使われかた、文節の切り方等、少し癖(ルール)のある日本語を読む能力が必要で、また、その中には、なんでそうなっているのか分からないけど受け入れるしかない部分もあります。
それに対し、今回お尋ねになった法20条の、
「遺族基礎年金又は寡婦年金は、その受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は厚生年金保険法による年金たる保険給付(当該年金給付と同一の支給事由に基づいて支給されるものを除く。以下この条において同じ。)を受けることができるときは、その間、その支給を停止する。老齢基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は同法による年金たる保険給付(遺族厚生年金を除く。)を受けることができる場合における当該老齢基礎年金及び障害基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)を受けることができる場合における当該障害基礎年金についても、同様とする。」
の部分は、この全体を極端に煎じ詰めれば、
「AがBを受けることができる場合のA及びCがDを受けることができる場合のCについても、同様とする。」になり、
さらに省略すると「A及びCについても、同様とする。」となる、極めて単純な構文です。
この「同様とする」は、法20条1項前段の、「遺族基礎年金又は寡婦年金と他の年金給付等との併給調整」と「同様とする」という意味です。
しかし単純ではあるが長文である故に、「及び」前後だけを取り出して考えていては理解できません。
「老齢基礎年金の受給権者」と「障害基礎年金の受給権者」という2つの主語が、「同様とする」という述語を共有していますから、「老齢基礎年金の受給権者が」から「同様とする」までを通して読み、全体的に捉えることができなくてはダメだと思います。
そして厳しいことを書きますが、これは条文の読み方がテーマではなく、主語と述語の関係の理解という、日本語の読解力がテーマだと思います。
いま、これを全体的に捉えられないなら、今の段階では後回しにされることをお勧めします。
そして、「択一式に必要性がある」と判断されれば、あとで理解に務めてください。もちろん選択式対策はまた別です。
「択一式に必要かどうかの判断力」は、テキストと過去問を何度も往復し、過去問を通じてテキストの内容を幅広く読み解くトレーニングに中で得てください。
参考になった:2人
poo_zzzzz 2023-10-30 17:30:31