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権利関係 [過去問]/瑕疵担保責任
ciaoatutti 2017-10-10 11:20:49
いつもお世話になります!
過去問17年問11の肢2と19年問11肢2.3、21年問10の肢1なのですが、どうも整理がついていません。
売主は請負にしても、売買にしても善意無過失なら瑕疵担保責任は負わないということですか?
宜しくお願いします!
ciaoatuttiさん、こんにちは。
〉売主は請負にしても、売買にしても善意無過失なら瑕疵担保責任は負わないということですか?
担保責任において、①責任を負う側(売買の場合の売主、請負の場合の請負人)が善意無過失であっても責任を負うかどうかという問題と、②責任を追及する側(売買の場合の買主、請負の場合の注文者)が善意無過失であることを要するか、という問題をごちゃごちゃにしていませんか?
①については、売買も請負も責任を負う側が善意無過失でも担保責任を負わなければなりません(売買の場合、基本テキストVol.1 P175 (2)責任の内容の最後の2行)。
②については、売買の場合は買主が善意無過失でなければ担保責任を追及できません(基本テキストVol.1 P175 (2)責任の内容の最後の8行目)。一方、請負の場合は注文者に過失があっても担保責任が追及できます。
以上から、平成19年(2007年)問11肢3の悪意または過失のある買主Bは、瑕疵担保責任は追及できません(上記②の問題)。
一方、平成21年(2009年)問10肢1の売主Aは善意無過失ですが、瑕疵担保責任を負わなければなりません(上記①の問題)。
残る平成17年(2005年)問11肢2と平成19年(2007年)問11肢2は、上記①②とは別の問題です。
平成17年(2005年)問11肢2は、そもそも請負の担保責任の問題ではありません。
請負の担保責任においては、上記の通り、請負人が善意無過失でも担保責任を負います(上記①の問題)。したがって、請負人Bは注文者Aに対しては担保責任を負わなければなりません。
しかし、本問で問われているのはBがDに対して損害賠償の責任を負うかどうかです。BとDの間には請負契約は存在しないため、Dへの損害賠償責任の法的根拠は不法行為です。
不法行為は、加害者に故意・過失がないと成立しないため、BはDに損害賠償責任を負う必要はないのです。
また、平成19年(2007年)問11肢2は、「売買契約をした目的を達成することができないとまではいえないような瑕疵」である場合に売主が瑕疵担保責任を免れるかどうかが問われており、売主に過失があるかどうかとは全く関係ありません。詳細は、肢別過去問の解説をご参照ください。
瀧澤
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nobori_ryu 2017-10-10 11:20:49