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booboobonさん、こんにちは。

結論から言うと、矛盾していません。

テキストP203の借地借家法34条は、賃貸借契約が「期間満了または解約申入れによって終了する場合」であるのに対して、テキストP190の合意解除の判例は、賃貸借契約が「合意解除によって終了する場合」なので、想定している場面が異なります。

また、借地借家法34条は転借人保護のための規定ですが、合意解除の判例も、合意解除の影響が転借人に及ばないため転借人が追い出しを受けないとするものですから、転借人が保護されることになり、両者は方向性を同じくすると見ることができます。

むしろ、借地借家法34条と矛盾しているように見えるのは、同じくテキストP190で紹介している債務不履行解除の判例です。この場合、賃貸人が転借人に対して事前に通知する必要もないとするのが判例の立場ですから、借地借家法34条と正反対です。
しかし、これも結論的には矛盾はしていません。

借地借家法34条は上での説明のとおり、賃貸借契約が「期間満了または解約申入れによって終了する場合」を想定しており、賃貸借契約が「債務不履行を理由として解除された場合」にはあてはまらないからです。

ちなみに、債務不履行解除の場合に、賃貸人が転借人に対して事前に通知するべきだとする学説もありますが、これは借地借家法34条を根拠の一つとしています。要するに、債務不履行解除の場合も借地借家法34条にならって、賃貸人は転借人に対して事前通知を行うべきだというわけですが、判例は、債務不履行解除の場合には借地借家法34条は適用されないとの立場です。

瀧澤

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nobori_ryu 2017-04-08 22:42:30

瀧澤先生
ありがとうございます。
期間満了または解約申入れと合意解除というのは別物なんですか。
合意解除というのは、賃借人が解約申し入れて、賃貸人が合意したというもののように
イメージしていましたが、そうではないんですか?

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booboobon  2017-04-09 06:38:21

別物ですよ。

合意解除は、テキストP127にある通り、契約当事者の合意によって契約を解除することです。

賃貸借契約だと、期間の定めがない場合は、契約当事者は解約の申入れができるので、合意解除の必要性はあまりありませんが、
期間の定めがある場合は、定められた期間は契約を継続しなければなりません。
しかし、合意解除を利用すれば、契約期間満了前でも契約を終了させることができるのです。

瀧澤

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nobori_ryu 2017-04-09 10:13:20



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