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カレンさん、こんにちは。

〉なぜ、問題文の「Bに対する賃料の限度で」から、少ない額である事がわかるんでしょうか?

「Bに対する賃料の限度で」から、Bに対する賃料(転借料)がAに対する賃料よりも少ない額である事が読み取れるわけではありません。

「Bに対する賃料の限度で」の後の「Bに対する賃料を自分に直接支払うよう請求することができる」と組み合わせることで、論理的な意味を読み取ってください。

要するに、賃貸人Aは原則として転借人Cに対して「CがBに支払う賃料(転借料)」と同額をAに支払うよう請求できる、ただし「BがAに対して支払う賃料」が限度額になると読み取らなければならないのです。

したがって、転借料が賃料よりも少額であれば、原則通りAはCに転借料を支払うよう請求できる。一方、転借料が賃料よりも高額であれば、賃料が限度額になるということになります。

ただし、かなり高度な読解力が必要になります。初見で正しいと判断するのは、なかなか難しい選択肢であることは事実です。

タキザワ宅建予備校 講師 瀧澤宏之

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nobori_ryu 2019-05-08 08:35:03

瀧澤先生お返事ありがとうございます。この問題、もう一度、基本講座を聴講した上で今一度考えたのですが、

>ただし「BがAに対して支払う賃料」が限度額になる、の部分で、なぜ「BがAに対して支払う賃料」が限度額になるのかがわからないです…。
Aが払って欲しい金額が、この賃借料の額だからでしょうか?AがBに請求出来る金額はこの賃借料が限度だからでしょうか?でも、転借料の方が安ければ、賃借料の金額は請求できないのでは?
(←民法でいずれか少ない額を支払えばよいという事になっている為)と思い、賃借料の方が安いと断定して、請求出来る=○としている意味が理解出来ません…。
 
先生がここに書いている、原則はわかります。転借人は転借料の金額分しか支払う義務を負っていないので、賃貸人(A)は転借人(C)に転借料の金額しか請求できないという事。
だから、もし賃借料と比べて転借料が少なければ、この転借料の金額を払って事は済むという事。だけど、転借料の方が高ければCは賃借料の金額をAに払って、差額をBに払い、事が済む
という事も理解しているのですが…。

カレン

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karen  2019-05-10 01:18:08

>ただし「BがAに対して支払う賃料」が限度額になる、の部分で、なぜ「BがAに対して支払う賃料」が限度額になるのかがわからないです…。

問題文にそう書いてあるじゃないですか。「Aは、Bに対する賃料の限度で」と。

あらためて問題文を読んでください。
「BがAに対して賃料を支払わない場合、Aは、Bに対する賃料の限度で、Cに対し、Bに対する賃料を自分に直接支払うよう請求することができる」
となっていますが、「Aは、Cに対し、Bに対する賃料(=転借料)を自分に直接支払うよう請求することができる」、ただし「Bに対する賃料の限度で」と読み取らなければならないのです。

したがって、たとえば賃料が8万円、転借料が10万円の場合は
「Aは、Cに対し、Bに対する賃料(=転借料)を自分に直接支払うよう請求することができる」により10万円が請求できるわけではなく、「Bに対する賃料の限度で」により、AはCに対して8万円を請求できるのみです。

一方、賃料が10万円、転借料が8万円の場合は
「Aは、Cに対し、Bに対する賃料(=転借料)を自分に直接支払うよう請求することができる」によりCに対して8万円を請求できるのみです。「Bに対する賃料の限度で」によって、Cに10万円が請求できるわけではありません。

それが「ただし『Bに対する賃料の限度で』」という日本語の正しい読み取り方です。

ただ、前にも書いたとおり、この問題を正しく読解するには高度な読解力が必要なので、分からなくてもあまり気にする必要はありません。
この選択肢を含む2011年問7は、「誤っているものはどれか」という問題で、明らかに他の選択肢が誤っているので、この選択肢の正誤の判断がつかなくても正解に到達できる問題だからです。

どうしても気になるようであれば、しばらく時間を置いた方が良いでしょう。
今は思い込みや固定観念が邪魔をして、選択肢を正しく読み取れる状態には無いように思われるからです。

タキザワ宅建予備校 講師 瀧澤宏之

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nobori_ryu 2019-05-10 08:53:37

こういう例ならどうでしょう?

カレンさんが行きつけの洋菓子店に次のような貼り紙がありました。
「開店20周年記念に、お好きなクッキーを20枚差し上げます。ただし、年齢と同じ数が限度です」

この場合、15歳の人は15枚しかクッキーをもらえませんが、30歳の人は30枚もらえるんですか?
違いますよね。30歳の人は20枚しかもらえないと読み取るのが普通です。
あくまでも20枚が原則であり、「年齢と同じ数が『限度』」とただし書きされる場合、20枚を超えるクッキーをもらえるという意味にはならないのです。

では、貼り紙を問題文と同じような文章にアレンジしてみましょう。
「開店20周年に、年齢と同じ数を限度に、お好きなクッキーを20枚差し上げます」

この場合、30歳の人はクッキーを30枚もらえるんでしょうか?
さっきよりは誤解を受けやすい文章ではありますが、やはり20枚しかもらえないと読むべきでしょう。

それと同じことだと思います。

タキザワ宅建予備校 講師 瀧澤宏之


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nobori_ryu 2019-05-11 00:09:03

先生、度々、ご返答下さり、また、私の事を気に掛けて下さり、ありがとうございます。
今日、仕事の合間に、先日、先生が書いて下さった説明をもう一度じっくり読んで試行錯誤していたのですが、なんか、問題の解き方がピンと来たような気がしました。
要するに、こういう事かなと。(クッキーの事例を読む前でしたが、今日、考えて行きついた結論)

↓↓↓

① 問題文の「Cに対し、Bに対する賃料を自分に直接支払うよう請求することが出来る」…これが、賃貸人Aは転借人Cに対して、CがBに支払う転借料と同額をAに支払うよう請求出来るという
  「原則」を指している(意味している)為、この原則を読みとらなければならないという事。そして、
② 転借料が賃料より少なければ、これで済む(原則通り払って終わり)けれど、転借料の方が高い時に問題文の「AはBに対する賃料の限度で(賃料の事を指す)」がある事で賃料の安い方を払う事になる為、
  「賃借料と転借料のいずれか少ない額を払えば足りる」という民法の規定に違反せず、○という事になるのだという結論に結び付きました。

仕事から帰宅後、クッキーの事例が届いていたので読んで見ました、この事例は凄くよくわかります!!また、明日、仕事の合間に賃料と転借料に置き換えて対比してみたいと思います。

カレン

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karen  2019-05-12 00:06:09

〉① 問題文の「Cに対し、Bに対する賃料を自分に直接支払うよう請求することが出来る」…これが、賃貸人Aは転借人Cに対して、CがBに支払う転借料と同額をAに支払うよう請求出来るという
  「原則」を指している(意味している)為、この原則を読みとらなければならないという事。そして、
〉② 転借料が賃料より少なければ、これで済む(原則通り払って終わり)けれど、転借料の方が高い時に問題文の「AはBに対する賃料の限度で(賃料の事を指す)」がある事で賃料の安い方を払う事になる為、
  「賃借料と転借料のいずれか少ない額を払えば足りる」という民法の規定に違反せず、○という事になるのだという結論に結び付きました。

正しく読解できていると思います。

タキザワ宅建予備校 講師 瀧澤宏之

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nobori_ryu 2019-05-12 08:35:28

昨日、考えて行き着いた答え、合っていたんだ〜。良かった〜。
先生、ありがとうございます!!


カレン

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karen  2019-05-12 20:03:39



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