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fuku-6500さん、こんにちは。

混乱の原因は、地役権が根本的に理解できていないことにあると思われます。
と言っても、地役権は宅建試験での出題頻度が非常に低く、基本講座でも取り上げていないのでやむを得ないのですが。
ちなみに、民法ブラッシュアップ講座では地役権について取り上げているので、詳しい学習を希望されるようであれば講座をご利用ください。

ここでは、ご質問に回答するための必要最小限度の説明にとどめます。
まず、基本テキストVol.2(法令上の制限、税その他)のP118の下の方に掲載されている図をご覧ください。
土地区画整理法ですが、ここに地役権の事例が挙がっています。
甲地のために乙地を通行する地役権が設定されていたという設例ですが、この場合の甲地を要役地、乙地を承役地と呼びます(また、甲地の所有者を仮にA、乙地の所有者を仮にBとしておきます)。

したがって、
〉承役地ということは人の土地の地役権を
〉持ってるということですよね?

という理解は誤りです。承役地と要役地を取り違えています。

また、
〉それを要役地の所有者が合筆できるのですか?

も誤りです。
そもそも、合筆登記は合筆される土地の所有者しか行うことはできません(基本テキストVol.1 P90の最後の2行を参照してください)。
したがって、要役地(甲地)の所有者AがB所有の承役地(乙地)を合筆できるはずがありません。

〉承役地についてする地役権の登記がある場合は
〉「合筆の登記が可能」

というのは、承役地(乙地)の所有者Bが、乙地に隣接するB所有の丙地と乙地を合筆できるということです。

基本テキストVol.1 P91(3)合筆登記を申請できない場合の⑥にある通り、本来は所有権以外の権利に関する登記がある土地の合筆登記は申請できません。
しかし、承役地(乙地)については、たとえ甲地のための地役権が設定されている旨の登記がなされていたとしても、例外的に合筆登記が申請できるのです。

そもそも、所有権以外の権利に関する登記がある土地の合筆登記が禁じられているのは、合筆後の土地のどの部分に所有権以外の権利が設定されているのかが不明確となり易いことにあります。

しかし、地役権は承役地の一部についてのみ設定することができ、かつ、承役地について地役権の登記を申請する際には承役地のどの部分について地役権を設定するのかを明確にすることになっているので、他の土地との合筆登記を認めても、合筆後の土地のどの部分に地役権の効力が及ぶのかが明確なので、例外的に合筆登記が申請できるのです。

ところで、先日の建築確認に関するご質問、および建築条件付土地に関するご質問に対する回答は理解できましたか?
回答に対して、せめて「わかりました」とか「わかりません」とか反応していただけると、こちらとしても嬉しいです。

タキザワ宅建予備校 講師 瀧澤宏之

参考になった:4

nobori_ryu 2019-05-09 13:35:02

ありがとうございます(^^)
なるほど、要役地と承役地をはきちがえていました。
道路に面してるほうが承役地と覚えます。

そもそも所有者でないと合筆はできないという基本を
改めて理解しました。

…というのは、承役地(乙地)の所有者Bが、乙地に隣接するB所有の丙地と乙地を合筆できるということです

↑ここに「要役地」は登場しないんですね。

要役地A、承役地B、Bの所有する乙地に隣接する丙地を
合筆…

何度か声に出して読んでみました。
私は、BがAの要役地を合筆するのかと考えていました。

売買契約の前提もないのに合筆…

「…なんで?」と思ってました。
要役地が承役地を合筆できるはずがない…
まさにその通りですよね。

地役権の登記を申請する際には承役地のどの部分について地役権を設定するのかを明確にすることになっているので、他の土地との合筆登記を認めても、合筆後の土地のどの部分に地役権の効力が及ぶのかが明確…

なるほど、そういう事でしたか。

理解出来ましたので、これで次に進めます。
もし、また分からなくなったら、ご回答を読み直します。
ありがとうございます(^^)


返信の件、申し訳ございませんm(_ _)m
「理解できた!」と喜んでノートにメモしては
次々と先に進んでおりました。
重ねて失礼をお詫びいたします。

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fuku-6500  2019-05-09 14:32:21

〉返信の件、申し訳ございませんm(_ _)m
〉「理解できた!」と喜んでノートにメモしては
〉次々と先に進んでおりました。
〉重ねて失礼をお詫びいたします。

いえいえ、とんでもありません。面倒なことを言って申し訳ありません(^^;
お忙しいときは、「参考になった方はクリック」ボタンを押していただくだけで結構です。

ところで、要役地、承役地という言葉は、次のように理解して下さい。

要役地=役務(=サービス)の提供を必要としている土地
承役地=役務の提供を承る土地

ちなみに、地役権の内容は自由に設定できるので、「承役地を通行する」通行地役権以外にも様々なものがあります。
たとえば、要役地で米作りを行うために「承役地から水を汲ませてもらう」汲水地役権、
要役地からの眺望を守るために「承役地で一定以上の高さの建築物の建築を禁止する」眺望地役権などです。

タキザワ宅建予備校 講師 瀧澤宏之

参考になった:3

nobori_ryu 2019-05-09 14:43:06

なるほど…汲水地役権…
知識として頭に置いておきますね。

いわれてみれば眺望地役権は区画整理事業のところで
少し触れた記憶があります。


提供を「承る」=承役地!
これはわかりやすいです!(^^)

ありがとうございます。
本試験に向けて、より精進します(^^)

投稿内容を修正

fuku-6500  2019-05-09 15:11:44



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