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権利関係 [過去問]/過去問/賃貸借/借地借家法p129
naorenge27 2020-04-13 22:09:21
こんにちは。
過去問題集p129で質問があります。
第1節 問2で「民法で期間の定めのある賃貸借契約を中途解約できる旨の規定はない」となっておりますが、
第3節で「更新後の賃貸借はいつでも自由に解約の申入れができる」となっています。
テキストp209に期間の定めのある賃貸借契約の更新は「従前の賃貸借と同一の条件で更新されたものとして扱われる」とありますが、同一条件の中に期間は入らないのでしょうか?更新後は期間の定めのない契約として扱われるのでしょうか?
naorenge27さん、こんにちは。
〉テキストp209に期間の定めのある賃貸借契約の更新は「従前の賃貸借と同一の条件で更新されたものとして扱われる」とありますが、同一条件の中に期間は入らないのでしょうか?更新後は期間の定めのない契約として扱われるのでしょうか?
はい。その通りです。「同一条件」には期間の定めは含まれず、その結果、更新後は期間の定めのない賃貸借になると解釈されています。
本問は、民法で処理解決すべき問題ですが、借地借家法と対比しながら、ちょっと突っ込んだ説明をしておきます。
借地借家法の借家に関する規定では、期間の定めのある建物賃貸借契約が更新された場合、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされますが、あわせて期間の定めはないものとなる旨、明記されています(借地借家法26条1項但書・基本テキストP216上から4行目の(4))。
しかし、民法では期間の定めのある賃貸借契約が更新された場合、従前の賃貸借と同一の条件で更に賃貸借をしたものと推定する旨規定されていますが、更新後の期間については何の定めもありません。
ですが、更新後は「民法617条の規定に基づき解約の申し入れができる」と規定されており、民法617条が期間の定めのない賃貸借の解約申入れに関する規定であるため、期間の定めのある賃貸借契約が更新された場合、期間の定めのない賃貸借になるものと解釈されているのです。
つまり、借地借家法(借家)は、更新後は期間の定めのない賃貸借となる旨明記している。
一方、民法は更新後は期間の定めのない賃貸借になるとは明記していないが、期間の定めのない賃貸借になると解釈されているというわけです。
タキザワ宅建予備校 講師 瀧澤宏之
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nobori_ryu 2020-04-13 18:22:18