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権利関係 [過去問]/不動産登記法平成17-16
hiroton22 2020-10-29 08:40:52
宅建士初学者です。以下は過去の正誤問題の抜粋です。
(問)
所有権の登記の抹消は、所有権の移転の登記の有無にかかわらず、現在の所有権の登記名義者が単独で申請することができる。
(解答)
誤 所有権の移転の登記がない場合は、単独で申請可能。しかし所有権の移転の登記がある場合は、単独申請できない。Aが所有権保存の登記をしている(所有権の移転登記はされていない)場合、Aが単独で所有権の登記の抹消の申請ができるが、AからBに所有権移転登記がされた場合は、A単独で所有権の登記の抹消の申請はできず、AとBで共同して所有権の登記の抹消を申請することになる。
質問は、
「AからBに所有権移転登記がされた場合は」とありますが、その時点(所有権移転登記が完了した時点)で、Bが「現在の登記名義人」となり、Aに関係なく、B単独で所有権の登記の抹消申請ができるのではないかと思い、理解できません。
Bへ所有権移転登記を完了後でも、Aの所有権保存の登記の影響があるということでしょうか?初学者なので、基本的な勘違いをしているかも知れません。
よろしくお願いします。
hiroton22さん、こんにちは。
〉「AからBに所有権移転登記がされた場合は」とありますが、その時点(所有権移転登記が完了した時点)で、Bが「現在の登記名義人」となり、Aに関係なく、B単独で所有権の登記の抹消申請ができるのではないかと思い、理解できません。
B単独では、所有権の登記の抹消を単独で申請することはできません。
なぜなら、権利に関する登記は登記権利者と登記義務者が共同で申請するのが原則だからです(共同申請主義)。
したがって、この場合は登記を回復するAを登記権利者、登記を抹消されるBを登記義務者として、AとBが共同して登記の抹消を請求する必要があります。
タキザワ宅建予備校 講師 瀧澤宏之
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nobori_ryu 2020-10-29 00:07:22
瀧澤先生、解説有難うございました。
私は、本問の想定の「AからBに所有権移転登記後に、“登記の抹消をする”ということ」が、何をする行為なのか理解できていないようです。
①この場合の「登記の抹消」とは、「Bへの登記移転の登記を消すだけ(その後、誰が登記権利者は未定である)」と言うことと理解していたのですが、間違っているのでしょうか?
②先生の解説を考えると、本問での「登記の抹消」とは「所有者をAに戻すこと」と言うことでしょうか?
③よって、登記を抹消するとは
現在の登記名義人B(登記義務者)から登記を回復するA(登記権利者)に共同で、抹消申請をする。
ということでしょうか?
可能であれば、解答頂けると幸いです。
hiroton22 2020-10-29 05:37:39
〉①この場合の「登記の抹消」とは、「Bへの登記移転の登記を消すだけ(その後、誰が登記権利者は未定である)」と言うことと理解していたのですが、間違っているのでしょうか?
はい。間違っています。
不動産の売主Aが買主Bの詐欺を理由として売買契約を取り消した場合に、B名義の所有権の登記を抹消しA名義の所有権の登記を回復するといった場面をイメージしてください。
もし、所有権移転登記が行われていなければ(=所有権保存登記しか行われていなければ)、当該登記を抹消するだけなんですけどね。
〉②先生の解説を考えると、本問での「登記の抹消」とは「所有者をAに戻すこと」と言うことでしょうか?
ちょっと、表現が微妙なんですけど、多分、正しく理解されていると思います。
「所有者をAに戻す」のではなく、「所有権の登記名義をAに戻す」ですね。
真の所有者が誰なのかという問題と、登記が誰の名義になっているのかは、必ずしもイコールではありませんので。
③については、記載の通りです。
タキザワ宅建予備校 講師 瀧澤宏之
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nobori_ryu 2020-10-29 08:25:27