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権利関係 [過去問]/権利濫用又は利益相反
obara 2022-01-06 00:24:08
瀧澤 先生
2022年の合格を目指し、1月2日に申し込みました、obaraといいます。代理行為について質問があります。
2022年宅建基礎講座における、2022肢別過去問演習講座 権利関係 第2回肢別過去問 第4章代理 第3節代理行為の問9において、解答が×となっております。
これはいいのですが、この理由として、代理権Bの濫用は原則として有効な代理行為となるが、相手側Dが悪意(又は善意有過失)の場合、無権代理行為となる、としています。 この場合、利益相反公の面から,代理人Bの無権代理行為という解釈は成立しないのでしょうか。 もちろん、代理人Bが本人Aに不利益を与えているかどうかは明確ではないので、利益相反には該当しないとの解釈もできますが。
obaraさん、こんにちは。
お申し込み、ありがとうございます。
お正月から申し込みされるとは、気合が入っていますね(笑)
一緒に頑張って、合格を掴み取りましょう。
さて、ご質問の件ですが、この問題の事案は代理権の濫用であり、利益相反行為には該当しません。
ただ、利益相反行為と代理権の濫用の区別はビミョーで意外と難しい問題です。
そのため、両者を区別させるような問題が宅建試験で出題されるとは思えませんので、深入りする必要はありません。
「Bが自己又は第三者の利益を図る目的で」というくだりで、代理権の濫用だと判断できれば十分です。
一応、簡単に両者の違いを説明すると、利益相反行為は、形式的・外形的に見て本人と代理人の利益が相反する場合を意味します。
基本テキストP32の例が典型的です。
形式的・外形的に判断されるので、基本テキストP32の事例で、代理人BがCから借りた1,000万円を本人Aのために使うつもりがあっても、当該行為は利益相反行為であると判断されます。
一方、代理権の濫用は、形式的・外形的には本人と代理人の利益が相反するわけではないが、代理人の心の中に分け入ってみると、実は代理人が自己または第三者の利益のために代理行為を行っていた場合を意味します。
問9の事案も、代理人BはAの代理人としてAに代金が支払われる体でDと売買契約を締結しており、形式的・外形的には本人と代理人の利益は相反していません。
しかし、実はBの心の中では自己又は第三者の利益を図る目的だったというわけです。
タキザワ宅建予備校 講師 瀧澤宏之
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nobori_ryu 2022-01-06 00:24:08